[メイン]
GM :
昨日と同じ、変わらない今日。
そう言えるのは、昨日の日々を覚えているから。
もし、絆すらも思い出せないのなら。
そこに日常はあるのだろうか。
ダブルクロス3rd edition
『forget you』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : opening『Hello,Overed』登場:任意
[メイン] ミスター・VTR : 1d10 (1D10) > 4
[メイン] 矢澤 にこ : 31+1d10 登場/リザレクト (31+1D10) > 31+10[10] > 41
[メイン] ガユス : 1d10 (1D10) > 1
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] 侵蝕率 : 54 → 58
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] 侵蝕率 : 31 → 41
[メイン] system : [ ガユス ] 侵蝕率 : 28 → 29
[メイン] クローディア : 1d10 登場 (1D10) > 4
[メイン] 蟇郡苛 : 38+1d10 登場/リザレクト (38+1D10) > 38+7[7] > 45
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 30 → 34
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 38 → 45
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
ここはUGN日本関東支部の派閥にある、某支部の待合室。
まだ定刻になっておらず、連絡員の姿は見えない。
お菓子や飲み物が置かれており、連絡員が来るまで暇を潰していいということだろう。
[メイン] GM :
[メイン]
ミスター・VTR :
「うんめェ〜〜〜!!!」
青を基調としたビデオ編集機器の寄せ集めが人の形を保ってる物体が置いてある茶菓子に舌鼓を打っていた。
味は気に入ってる様子。
[メイン]
クローディア :
(さわがしい人ね…)
そう思いながらお菓子を適当に食べている
他にやることもないからだ
[メイン]
ガユス :
「……」
UGNイリーガル、ガユス・レヴィナ・ソレルこと俺は、眼鏡を軽く押し上げながら、とある疑問と闘い続けていた。
[メイン] ガユス : 青を基調としたビデオ編集機器の寄せ集めが人の形を保ってる物体が置いてある茶菓子に舌鼓を打っているのだ。
[メイン] ガユス : なんでだよ。
[メイン] ガユス : どこから食ってんだよまず。
[メイン]
蟇郡苛 :
ペラリ、ペラリと太い指を器用に使い
全員の資料を睨みながら、確認をする巨漢が立ち部屋への光を大きく遮っている
[メイン] ガユス : っていうか何を目的に作られたロボなんだよ。ロボットってのは何か明白な目的に沿ってそれに適した形のデザインにつくられるもんじゃねぇのか!?
[メイン] 蟇郡苛 : 「ガユスさん、ボイスチェンジャーと武器の方はどうでしょうか」
[メイン] ミスター・VTR : どこから食ってるかは見たらわかるはずだ。
[メイン] ガユス : 「え、あ……はい、そっちはまぁ自前で調達を……」
[メイン] 蟇郡苛 : 地の底から響くような声で確認を行っている
[メイン] ガユス : 俺以外きにしてないのかよ!!
[メイン]
矢澤 にこ :
そんな時─────扉が、バーン!……とまでは行かず。
それなりの勢いで開かれる。
[メイン] 蟇郡苛 : 「!」
[メイン] ガユス : 「!」
[メイン] 蟇郡苛 : 「む?」
[メイン] クローディア : (あれが連絡員の人かしら…?)
[メイン]
矢澤 にこ :
「にっこにっこに~♪あなたのハートににこに~♪
スクールアイドルの矢澤にこに~で~す♪」
非常にきゃっぴきゃぴな、あざとい黒髪ツインテールのチビが現れる。
[メイン] 矢澤 にこ : どう見ても連絡員ではない、超あざとい少女であった。
[メイン] 蟇郡苛 : 「………」
[メイン] ガユス : 「………」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………あ、あれ?」
[メイン] クローディア : (……なんか違いそうね)
[メイン] 蟇郡苛 : リストを眺め、同じ名前かを確認して
[メイン] 矢澤 にこ : あれ、反応、薄い─────?
[メイン] 矢澤 にこ : あれぇ……!?
[メイン] 蟇郡苛 : 「矢澤」
[メイン] 矢澤 にこ : だらだらだら……と汗が流れる。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…無理はするな」
[メイン]
ミスター・VTR :
「えー……今のは何語かわかる?」
日本語じゃないと認識した。
[メイン] 矢澤 にこ : 「ひどぉい!?」
[メイン] 矢澤 にこ : ガーン。
[メイン] 蟇郡苛 : 気遣いと共に、VTRを抑えて検査を続行した
[メイン] ガユス : 「え、えーと……あ、アイドルさんなんだね……」
[メイン] 矢澤 にこ : 「てかちゃんと日本語っていうか……って、ロボぉ!?」
[メイン] 矢澤 にこ : あ、そ、そうよ!スクールアイドルよ!とガユスに補足しつつも。
[メイン] 矢澤 にこ : なんでこう、人の形してないロボがいるのよ!?
[メイン]
ガユス :
「……しってます?」
隣にいる緑を基調とした服の女性……えーと、たしか資料だとクローディアさんだったか? に、尋ねてみる。
[メイン]
矢澤 にこ :
てか、お菓子を食べてる……?
どこから食べてるのよまず!
[メイン] ミスター・VTR : 見たらわかるはずです。
[メイン] 矢澤 にこ : わかんないわよっ!!!
[メイン]
蟇郡苛 :
UGNにおいて異形は珍しくない
精神的なものにしろ、それは証明済みの事だ
[メイン]
クローディア :
「……知らないわね アイドルって存在自体は知っているけどそんなに興味ないから」
ガユスの問いに返答する
[メイン] 蟇郡苛 : 「……今回も特徴が溢れているな」
[メイン]
矢澤 にこ :
こほんっ……と、仕事モードに切り替えつつ
席の方へ移動する。
[メイン] 蟇郡苛 : パン、と音を立てて資料を閉じ
[メイン]
ガユス :
「そ、そうですか……」
本人の前で興味ないっていっちゃうのはやべーだろとおもったが、追い打ちになるので口には出さなかった。
[メイン]
矢澤 にこ :
「……隣失礼するわね」
営業失敗に、ちょっと不機嫌そうになりつつも、隣の蒲郡に軽く挨拶。
[メイン] 蟇郡苛 : 「そろそろ時間か……」
[メイン] 矢澤 にこ : アイドルに興味ない、という発言は、矢澤のヘルイアーに当然入る。
[メイン]
矢澤 にこ :
ピキィッ!と青筋が、可愛いほっぺに浮かぶも。
スクールアイドルスマイル。にこにこ。
[メイン] 蟇郡苛 : そう言って時計を眺める
[メイン] ガユス : 今青筋浮かんでなかったか、あのアイドル?
[メイン]
クローディア :
「あっ貴方間違えて部屋に入ってきた人ってわけではなかったのね?」
にこに言う
[メイン] ガユス : こえー女ばっかりじゃねーか。
[メイン]
矢澤 にこ :
「え、ええ、そうよ!これでも任務仲間よ!」
とクローディアに応えつつも、蒲郡の言葉に頷き、扉の方を向く。
[メイン]
ミスター・VTR :
青筋立ててる女に追い討ちとはね。
今日は“荒れる”な……。
[メイン] クローディア : 「これから一緒に仕事をする仲間だったのね。私はクローディア。よろしくね」
[メイン] GM : 郡苛が時計を見たと同時ほどに────。
[メイン] ガユス : クローディアのあまりの追撃能力の高さと、矢澤にこのギリギリアイドル営業守備の熱い攻防が広げられる。
[メイン] ガユス : しかし、神は我々を見放さなかった。
[メイン]
矢澤 にこ :
こんなキャピキャピしたスクールアイドルを自称する少女であっても
UGNイリーガル、つまりは"日常の護り手"であり。
[メイン]
矢澤 にこ :
表情は、きりりと。真剣なものになる。
姿勢を正しつつ。
[メイン]
エルマ :
ガチャリと扉が開き、眼鏡をかけた女性が。
片手には菓子パンをもち、片手には資料らしき紙の束を持ち合わせ、扉から現れた。
[メイン] ガユス : 「れ、連絡員さん! おつかれさまです!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「お疲れ様です!」
[メイン]
矢澤 にこ :
張りのある声で、エルマへ軽く会釈。
にこりと、アイドルスマイルもお忘れなく。
[メイン] 蟇郡苛 : 「起立!!!」
[メイン] 蟇郡苛 : 勢いよく声を上げ……
[メイン] ガユス : 俺はわざと少し大きい声でそう連絡員を迎えた。笑顔も当然全力の営業スマイルだ。俺は初対面の女同士のギスギスバトルに巻き込まれるのはごめんだ。
[メイン] クローディア : 「お疲れ様です」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…すまない、必要なかった 忘れてくれ」
[メイン]
エルマ :
「むっ……!
時間通りに集まっているようで何よりだ。
今回はよろしく頼むよ」
[メイン]
蟇郡苛 :
癖が出た事を恥じ
大人しく席へと戻った
[メイン]
ミスター・VTR :
「いいんだ、その心意気は誉れ高い」
フォローした。
ロボなので人間には優しいのだ。
[メイン]
ガユス :
「え、あ、はい……」
思わず起立しそうになった。というかもう中腰だったが、そのまま椅子に腰掛ける。
[メイン]
矢澤 にこ :
起立!という言葉に、びくん!?とツインテールが揺れる。
普通にビビった。
[メイン] ガユス : どこの誰視点でいってんだよあのロボ。
[メイン]
エルマ :
挨拶を返したものににこりと笑いつつも。
蟇の勢いに目を丸くしながら、ついこちらまで立ちそうになる。
[メイン]
矢澤 にこ :
にこもまた立ち上がりそうになっていたが。
視線をエルマの方へ移し。
[メイン] 矢澤 にこ : 「よろしくお願いします、それで今回の任務は……?」
[メイン]
エルマ :
「……こほん。
それでだ、君たちに担当してほしい任務というのが……」
資料を配りながら、菓子パンを片手で食っている。
[メイン] エルマ : にこにこくりと頷き。配り終えた頃にはクリームパンと書かれた菓子パンの袋だけになっていた。
[メイン] 矢澤 にこ : ……え、食べるの早っ。
[メイン] ミスター・VTR : 食うの早すぎ!
[メイン] ガユス : いや、そもそも食いながら仕事するな。
[メイン] 蟇郡苛 : 「………食事は、休憩時間に取るべきかと」
[メイン] ガユス : ああ、蟇郡さんがいってくれた! 頼れるぞこの人!
[メイン] クローディア : (食べるの早いのね…お腹空いてたのかしら?)
[メイン]
エルマ :
「少し前、レネゲイド事件に巻き込まれた少女に記憶処理を施した
その際、まだその少女は一般人であり、侵蝕率も0であった」
[メイン] 矢澤 にこ : 眉を少し顰めながら、頷きつつ話を聞く。
[メイン]
矢澤 にこ :
R事件に巻き込まれる、と一言で済まされているが
それは、"日常"が脅かされたという事実でもある。
[メイン] ミスター・VTR : 普通に任務の説明を始めるストロングスタイルをかまされたらこちらにやれることはないので大人しく聞く。
[メイン]
エルマ :
「む、腹が減ったものでな、すまん。」
蟇郡の言葉ぺこりと頭を下げつつも、言葉を続ける。
[メイン] ミスター・VTR : よかった……。
[メイン]
エルマ :
「しかし、次に彼女の侵蝕率を図った際……
0%から、67%に大幅に上昇している」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────っ!?」
[メイン] クローディア : 「目覚めたって事かしら?」
[メイン] 矢澤 にこ : 冷や汗が頬を伝う。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…覚醒初期にしろ、異常な数値だ」
[メイン] 矢澤 にこ : 「あまりにも早すぎるわ……!?」
[メイン] エルマ : クローディアにこくりと頷く。
[メイン] 蟇郡苛 : 他組織の介入、或いは急速なストレスでの上昇……どちらにせよ、慎重な動きが求められるのだろう
[メイン] ガユス : 侵蝕率ってもんは個人差でピンキリあるもんだが、それにしたっていきなり67%ってのは尋常じゃない。人手が集められるのも納得の話だ。
[メイン]
エルマ :
本来、オーヴァードは覚醒したにしろ侵蝕率がこうも高くなることは基本的にない。
それぞれの日常が侵蝕率を低下させるため、一時的に高くはなっても、高いまま維持し続けることは珍しい。
[メイン] 矢澤 にこ : 「……任務は、"なぜ"侵蝕率が上がったかの調査、なのかしら?」
[メイン] 矢澤 にこ : 腕を組み、小難しそうな顔でエルマの方を向き。
[メイン] ガユス : 矢澤の質問に、ガユスも視線を向ける。確かに重要なのはそこだ。
[メイン]
エルマ :
「それもある。
そして、彼女は現在どこにも所属していないオーヴァード。
であればU、UGNで保護することを目的としてほしい」
[メイン]
蟇郡苛 :
達成目標の速やかな確認……
同じ学生の身でありながら、基礎をしっかりと覚えているのか
[メイン] 矢澤 にこ : 「……なるほど、その通りね、迅速な対応が要求されるわ」
[メイン] 蟇郡苛 : 負けてはいられんな…
[メイン] 矢澤 にこ : 腕を組み、三回程頷く。
[メイン]
エルマ :
彼女自身がUGNの理念に合わなかったとしても、最低限監視下に置く。
FHや他組織の介入がないように、という意味であった。
[メイン]
クローディア :
(思ったよりちゃんとしているのねこの子)
にこの印象を見直す
[メイン] 蟇郡苛 : 「ああ、FHなどが対応していれば。混乱のまま道を外す恐れもある……」
[メイン] ガユス : 最悪の場合、荒事もありえる……ということだろう。
[メイン]
矢澤 にこ :
クローディアと目が合い、アイドル営業を忘れずに、にこりと。
それはそうと、今回の任務の緊急性に気合を入れ。
[メイン]
蟇郡苛 :
UGNとて、大手を振れるわけではないが
少なくともテロを起こし続ける物よりは善に寄っている
[メイン] 矢澤 にこ : 「やることが多い、だからこの人数なのね、納得したわ」
[メイン]
クローディア :
「そもそも多分その子レネゲイドの事なんにも知らないでしょうしね」
[メイン] エルマ : こくりと頷いて。
[メイン]
矢澤 にこ :
保護、そして上昇理由の調査。
これなら確かに、5人で挑むわけであった。
[メイン] エルマ : 「説明は以上だ。質問もなければ、私は失礼させていただこう」
[メイン]
矢澤 にこ :
「私からは無いわ」
首を軽く横に振る。
[メイン] エルマ : と、顔を全員の目に合わせるように見渡しながら。
[メイン] 蟇郡苛 : 「現在は調査の段階……情報はまず足で掴んでおくべきか」
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺もありませんが、何かあれば連絡させてもらいます」
[メイン] クローディア : 「とりあえず私からは…その子の情報や何に巻き込まれたか、そしてUGNが消した記憶…それはさっき配られた資料に載っているのか聞きたいわ」
[メイン] ミスター・VTR : 「ちなみに少女にはすぐ接触出来るってことでいいですかね?」
[メイン]
エルマ :
「資料にはまだ掲載されていない。
だからこそ、そちらは今回向かって行く中で調査してもらいたい」
と、クローディアに返しつつ。
[メイン] エルマ : 「ああ。こちらも数日前に連絡を入れており、今日中に面談は可能だ」
[メイン] ミスター・VTR : 「なるほどな」
[メイン] 矢澤 にこ : なるほど……そうなれば─────。
[メイン] ミスター・VTR : 「よし、任せな」
[メイン] 矢澤 にこ : 「……え?任せるって?」
[メイン] ミスター・VTR : 多分、一番任せたらやばいのが面談に立候補しようとしているぞ!
[メイン] 矢澤 にこ : 「え?え?」
[メイン]
クローディア :
「ああもしかして詳しいデータ保管せずに消しちゃったのね。秘密主義が徹底しているわね。わかったわ」
保管しておけば手っ取り早そうなのになあって納得する
[メイン] 蟇郡苛 : 「……もしや、面談するつもりなのか?」
[メイン] ミスター・VTR : 「それが仕事……だろ?」
[メイン] 矢澤 にこ : 目をぱちぱちとさせながら、面談に立候補する青いロボを見つめたまま。
[メイン] ミスター・VTR : 仕事なのは間違ってない。
[メイン] 矢澤 にこ : 「い、いやそうだけど、そうじゃないわよ!?」
[メイン] ミスター・VTR : いそいそと準備を始める。
[メイン] 矢澤 にこ : 「ほら……あれよ!面談するならやっぱり─────」
[メイン] ガユス : 「はいはいはいはい、俺から質問です」
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────にっこにっこに~♪」
アイドルらしい、ぶりっ子ポーズを。
[メイン] ガユス : わざとらしく、露骨に、それでいて大声で手を挙げる。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…矢澤」
[メイン] エルマ : む、とガユスに顔を向ける。
[メイン] 蟇郡苛 : 「それを面談でやるのは止めておけ」
[メイン] 矢澤 にこ : がああああっ。ス、スルー……!
[メイン] クローディア : 「そうね…私が言うのもなんだけどVTRよりそこの矢澤さんの方がいいと思うわ」
[メイン]
蟇郡苛 :
呆れと気遣いの滲んだ声色でコメントすると
ガユスの方へ耳を向ける
[メイン]
矢澤 にこ :
「な、なんでよぉ!?」
面談するのであれば、"アイドル"というものに携わっている方が幾分が都合が良いはず。
[メイン] ガユス : 「資料とかに載せられないことが多いってことは、初動調査も含めて俺らがやると見て良いんですかね?」
[メイン] クローディア : 「対象が少女なら年が近そうな方が心を開いてくれそうだし」
[メイン] エルマ : 二人の面談は……一応策はあるのだろうが……って顔をしつつも。
[メイン] 矢澤 にこ : ! ク、クローディア……!
[メイン]
矢澤 にこ :
キラキラとした視線を送る。
心開いた様子だ。
[メイン]
ミスター・VTR :
女同士の結束って奴か。
卑怯者!
[メイン]
ミスター・VTR :
身体のスイッチを押す。
胸のスピーカーからブーイングの音声。
[メイン]
エルマ :
「ああ、手間をかけるが、その通りだ
まだ現状、原因は勿論、病状も特定できていない」
[メイン] 矢澤 にこ : 何なのよその機能………!?
[メイン] 蟇郡苛 : 「VTR、悪ふざけはそこそこにしておけ」
[メイン] ガユス : まぁ、まるでノーマークだったらそんなもんだろう。警察や行政各位から嫌われているUGNでは、ろくに個人情報がまだ集まっていないのも理解できる。味方は基本的に厚労省と一部の政治家だけだ。
[メイン] 蟇郡苛 : スイッチを押し直して音声を止めると
[メイン] クローディア : 「VTRはそんなに行きたいのね…」
[メイン] クローディア : 「そうね…矢澤さんで心を開かせた後でこの世界の説明する際にVTRってのはどうかしら…? この世界にとんでもない秘密があるって生きた証明になるし」
[メイン] 矢澤 にこ : ……ク、クローディア……?
[メイン] ガユス : 「……そのへんはまぁ、相手のパーソナリティを調べてから決めましょう」
[メイン] ガユス : 「まだ名前もわからないわけだし」
[メイン]
矢澤 にこ :
なるほど、なるほど?
一理ある……ある……?のかしら……?
[メイン] 蟇郡苛 : 「……そうですね」
[メイン] 蟇郡苛 : 「まずは、やはり脚を使うとしようか……」
[メイン]
矢澤 にこ :
「……え、ええ、そうね」
ガユスの言葉に頷きつつ、にこは席を立ち上がり、準備を進める。
[メイン] ガユス : 侵蝕率だけデータがあるということは、それ以外のデータをまだ他所の行政や役所が渡したがっていないということだろう。
[メイン]
エルマ :
UGNは目を光らせておくべき一般人が多い。
今回の少女も、たまたま観測してみれば侵蝕率が上昇していた、というあらましだったため、身元調査も最低限であった。
[メイン] 矢澤 にこ : ……とにもかくにも、もうその子は、元に戻れなくなってしまった。
[メイン] ガユス : まぁあくまでアメリカ主体の組織であるUGNに、日本の一般行政がいい顔をしないのは全く当然の話だ。そうなると、今回はそのへんの根回しが済んでいないということなのかもしれない。
[メイン] クローディア : 「ガユスのいうことももっともだし すべては調査してから決めた方がいいってのは同意ね」
[メイン] ガユス : 最悪の場合は、そうなると。
[メイン]
矢澤 にこ :
そう考えてもいいはずだ。
だからこそ─────放っておけるわけがない。
[メイン] ガユス : 「……相手の同意が得られるかどうかは問題ではない。そう考えていいですか?」
[メイン] ガユス : エルマに改めて尋ねる。答えはもうだいたいわかっているが。
[メイン] エルマ : その言葉に、そのケースを想定したのか眉を曲げるも。
[メイン] エルマ : こくり、と頷く。
[メイン] ガユス : 「わかりました……質問は以上です」
[メイン] 蟇郡苛 : 複雑な面相を作り、椅子から腰を上げる
[メイン] 蟇郡苛 : 「では、粗方の確認は済んだだろう。俺は情報の収集を主体とするつもりだ」
[メイン] 蟇郡苛 : ”面談には、色黒の大男は不釣り合いだしな“と言うと蟇郡は任務へと出立した
[メイン]
矢澤 にこ :
……何はともあれ、今回の任務に挑む仲間達は、"選りすぐり"だ。
スクールアイドルたるにこもまた、負けじと、心に奮起を促し。
[メイン] 矢澤 にこ : 蟇郡にこくりと頷き、真剣な表情で。
[メイン]
エルマ :
ガユスの言葉に、辺りを見回して。
なさそうだと判断した彼女は、菓子パンの袋と共に退出していった。
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────行くわよ、みんな」
その声は、猫撫で声でも何でもなく、低い声で。
これから"非日常"へと挑む者の、覚悟の声。
[メイン] 矢澤 にこ : ……笑顔を見せるのがアイドルの仕事じゃない。
[メイン] 矢澤 にこ : みんなに笑顔を作るのが、アイドルなのだから。
[メイン] クローディア : 「そうね。行きましょう。私も今の所ガユスの方針に従って情報を収集に行くつもりだけど、VTRあなたもそれでいいかしら?」
[メイン] ミスター・VTR : …………。
[メイン] クローディア : 「……あれ?」
[メイン] ミスター・VTR : 電源が切れていた。
[メイン] クローディア : 「なんか電源が切れているみたいだけど……どうやってこれつければいいのかしらね?」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………」
[メイン] 矢澤 にこ : 「……締まらないわね!!!!!!!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] ガユス : opening『Fuck off,Overed』登場:任意
[メイン] ガユス : 1d10 (1D10) > 5
[メイン] 矢澤 にこ : 41+1d10 登場/リザレクト (41+1D10) > 41+6[6] > 47
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] 侵蝕率 : 41 → 47
[メイン] system : [ ガユス ] 侵蝕率 : 29 → 34
[メイン] クローディア : 1d10 登場 (1D10) > 4
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 34 → 38
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス : 『例の少女について』 情報UGN
[メイン] ガユス : 4DX+2 (4DX10+2) > 6[2,4,4,6]+2 > 8
[メイン] GM : 難易度8なので成功
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・例の少女について
一般人の中学生であり、本名を「神志名 みな」と言う。シンドロームはピュアノイマンブリード。
ジャームが引き起こしたレネゲイド事件に巻き込まれ、その場では覚醒していなかったものの、時間が経ち、オーヴァードとして覚醒したとみられる。
また、記憶処理後、彼女の物忘れがひどくなっているそうだ。そのせいで彼女の日常でトラブルを引き起こしている様子が見られる。
彼女との面会の約束を入れているので、会う事も可能である。
[メイン] GM :
[メイン] ガユス : 「やけに情報が絞られてると思ったら、そういうことかよ……」
[メイン] クローディア : 「へ~!中学生だったのね」
[メイン] ガユス : ノイマン。万能の天才になるといえば聞こえはいいが、ようは脳が変質する「病気」だ。まさに病的なまでに頭脳明晰になるシンドロームである。
[メイン] ガユス : 下手なことをすれば向こうに悟られる。名前すら今の今まで伏せていたのは、固有名詞をできる限り書類で使いたくなかったからだろう。どこから情報が漏れるかわからない。
[メイン] ガユス : そして、一欠片でもその情報が神志名に届いてしまえば……最悪そこから全て辿られることになる。
[メイン] ガユス : そういう真似ができるのがノイマンというシンドロームだ。相手は無敵の安楽椅子探偵であるかもしれないわけだ。
[メイン]
矢澤 にこ :
そしてその情報を共に見ていたにこは、またしてもアイドルらしからぬ
眉の間に皺を寄せながら。
[メイン]
矢澤 にこ :
「……"頭が良すぎる"、それは良いことであって、そして……
悪いことにも、成り得る……」
[メイン] 矢澤 にこ : 「知能が高すぎるがゆえに、隔意を生む……ってとこかしら?」
[メイン] 矢澤 にこ : ガユスの集めた情報を見て、にこが一番に気になったところ、それは。
[メイン] 矢澤 にこ : ─────"日常"における、トラブル。
[メイン] ガユス : 「会ってみないとわからない。ノイマンは色々なタイプがいる。一芸特化タイプならそこまで怖がることもない」
[メイン] 矢澤 にこ : 「……なるほどねぇ、《武芸の達人》もいるくらいだものね」
[メイン] 矢澤 にこ : ただそれでも、にこは気になって仕方ない様子だった。
[メイン] ガユス : 「ただ、サヴァン症候群みたいなタイプだった場合……会話が通じるかどうかもあやしいな」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………サヴァン……?それって……?」
[メイン]
矢澤 にこ :
小首を傾げ、ガユスを見る。
その単語の意味が分からないようだ。
[メイン] ガユス : 「仔細は省くが、端的にいうと白痴の天才ってやつだ。特定分野には誰も追いつけないほどの才覚を見せるが、他は並の子供以下っていうケースもある」
[メイン] ガユス : 「詳しくはウィキペディアでも見るんだな」
[メイン] クローディア : 「情報を見ると物忘れがひどくなっているらしいからそういった可能性は普通にありそうね」
[メイン]
矢澤 にこ :
「そ、そんなものが………」
すごいわね、このガユスって人は……そんなものまで知り尽くしている。
[メイン]
矢澤 にこ :
なるほど、この任務に召集されただけある。
……私も、学ぶことが多い。
[メイン] ガユス : 「ようは重度の精神障害・知的障害を患っている可能性もあるってことだ」
[メイン] 矢澤 にこ : でも、ただ学ぶだけじゃ、だめ。
[メイン] ガユス : まぁ、ノイマン自体が上振れの知的障害みたいなもんだがな。
[メイン] 矢澤 にこ : 「……………もしも、そうなっていたら……」
[メイン] ガユス : 知性ってのは有りすぎても足りなすぎても『障害』になる。
[メイン] 矢澤 にこ : ……周りと、自分との間に差が、生まれてしまったら─────。
[メイン] 矢澤 にこ : 理解されないということの、苦しさ。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………で、でも、そうよね!まだ、分からないわよね……!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
みなと呼ばれる少女に起きた、"不運"。
にこは、アイドルとしても、そして……矢澤 にこという人物としても
気になって気になって、仕方なかった。
[メイン] 矢澤 にこ : そして、端末を開き─────。
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン]
矢澤 にこ :
・みなに起きている日常のトラブルについて
情報:噂話
[メイン] GM : 6
[メイン] 矢澤 にこ : (2+0)dx+1 〈情報:噂話〉 (2DX10+1) > 9[4,9]+1 > 10
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・みなに起きている日常のトラブルについて
主に物忘れ関係。
前日入れたはずの友人との約束を忘れたり、特定の教科の持ち物を忘れたり、など。
また、酷いケースで言えば友人や身内の名前や顔すらも忘れている様子があった。
一種の健忘症だが、一般人に見られるそれと比べ頻度がとても高い。
[メイン] GM :
[メイン] 矢澤 にこ : 「……………」
[メイン] 矢澤 にこ : 得られた情報に、さらに顔は小難しいものとなる。
[メイン] 矢澤 にこ : 「……悪い予想が、当たってしまったみたい……ね……」
[メイン] 矢澤 にこ : 額に手を当て、ふぅ、と息を吐き捨てながら─────。
[メイン] 矢澤 にこ : こめかみの部分を指で、少し強く押しつつ。
[メイン]
矢澤 にこ :
……何かに特化することで、何かが衰えてしまう。幼児レベルに。
………これが、レネゲイド事件に巻き込まれてしまうということの意味。
今までも何回か、それを知ることはあれど、やはりこうして、生々しい現実を目の当たりにすると、やるせない思いに駆られる。
[メイン] 矢澤 にこ : ちらりと、ガユスとクローディアの方を向き。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………ねぇ、侵蝕率が、私達の数値よりも少し高い理由って……」
[メイン]
矢澤 にこ :
─────友人や身内の名前や顔すらも忘れている。
それが意味することは?
[メイン]
クローディア :
「もしかして何が日常か忘れているのかもね」
[メイン] 矢澤 にこ : 「…………」
[メイン] ガユス : 「上がり続けてる最中って可能性も高い」
[メイン] ガユス : 「まぁそれなら……正規人員ではなく、俺らみたいな『荒事屋』が先に呼ばれた理由もわかるってもんだ」
[メイン] ガユス : 「連絡員も同意があるかどうかは問題じゃないっていってたしな」
[メイン] 矢澤 にこ : ─────今回の任務は、"イリーガル"が多い。
[メイン] クローディア : 「最悪凍結処理する必要があることも視野に入れたほうがいいかもしれないわね」
[メイン] ガユス : はっきりものをいうクローディアに少し渋い顔をするが、なにも間違ってはいない。むしろ、その可能性の方が高いかもしれない。今集まっている情報は、その可能性を色濃く示唆している。
[メイン]
矢澤 にこ :
エージェントに対しては、多くの情報を与える義務はあれど
イリーガルに対しては、正規人員でないという理由で
知れる情報が少ないケースもある。それつまるところ、荒事屋としての仕事を期待されているということでもあり。
[メイン] ガユス :
[メイン] 矢澤 にこ : 「っっっ……!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「まだそんなの、わかんないじゃないのっ!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 思わず、大きな声を出してしまう。
[メイン]
クローディア :
「それはそうよ、可能性ぐらいは視野に入れておいた方がいいってだけ」
[メイン] 矢澤 にこ : 「っ………」
[メイン] ガユス : 「まぁ、落ち着けよ矢澤……クローディアもいっているように、まだ可能性の話だ」
[メイン] 矢澤 にこ : ……クローディアの言うことは、何から何まで正しい。
[メイン]
矢澤 にこ :
反論なんてできない、そもそも上層部は、自分達にこうして情を与えないように情報を絞ったという可能性もある。
それが期待されている仕事、日常の護り手という意味では、クローディアの姿の方がよっぽど正しい。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………ごめんなさい」
[メイン] 矢澤 にこ : ……私が、エージェントになれない理由が、ここにあった。
[メイン] クローディア : 「謝る必要はないわよ。別に悪い事言ったとは思わないし」
[メイン] 矢澤 にこ : 申し訳なさげな顔でクローディアの方を向き、頭を下げ。
[メイン]
矢澤 にこ :
「………ありがとう……なんていうか、その、生意気で……
やっぱり、ごめんなさい」
[メイン]
矢澤 にこ :
「……甘っちょろいって思われるかもしれないけど
私は……この、みなちゃんっていう子が……」
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────"仕方ない"で済まされてしまうなんて状態になるのが
嫌で嫌で……… ……だから、なんとか私は……"間に合わせたい"」
[メイン]
矢澤 にこ :
─────笑顔を、作りたい。
今のみなちゃんはきっと、笑顔が失われつつある。
[メイン] 矢澤 にこ : 面談へと向かう足が、徐々に、徐々に早くなる。
[メイン] クローディア : 「そう…なら頑張りましょう」
[メイン] 矢澤 にこ : クローディアの言葉に、無言で、そして強く頷く。
[メイン] 矢澤 にこ : ……絶対に、なんとかしてやるんだからっ……!
[メイン] ガユス : 気合の入っている矢澤をみて、どうにも気分が重くなる。この仕事は人の命がかかった仕事だ。その善意に満ちた意気込みは賞賛すべき美徳といえる。
[メイン] ガユス : だが、だからといって「良い方向に期待」をするのは精神衛生上良いとはいえない。命がかかっている以上、いつだって最悪の結果はついてまわる。ガユスもそうして、何人も知人を失ってきた。
[メイン] ガユス : エージェントに何度誘われても頑として断り、辺鄙な何でも屋事務所を構えて、気の合わない腐れた外道で性格が絶滅的に悪い人の形をしているだけの人斬り包丁とイリーガルをやっているのだって、まだそっちのほうが紙一重でマシだと思っているからだ。
[メイン] ガユス : 責任から逃げているだけともいえるが……それくらいにこの仕事についてまわる責任は重い。
[メイン] ガユス : 反面、こっちのクローディアはそのあたりさっぱりしていて、何を考えているのかわからないが……最初から最悪の場合を想定して動いていた。
[メイン] ガユス : これから「どちらに頼るべき」かは……相手次第で決まる。クローディアに頼るような事件だった場合、最悪矢澤は神志名から遠ざける必要もあるだろう。
[メイン] ガユス : まったく、けったいな仕事だ。
[メイン] ガユス : 「……クローディア、ついたぞ。ここでよかったのか? なんか準備するつってたろ」
[メイン] ガユス : そういって、車をクローディアに言われた場所で停車させる。なにやら、面談前に準備したいことがあるらしいが、詳しくは聞いていない。
[メイン] クローディア : 「ええ、金策したかったのよ。この世はお金で決まるらしいからね。何があるかわからない以上持ってて損はないでしょう?」
[メイン] ガユス : 「まぁ、それはそうだ」
[メイン] ガユス : 問題はその金があることのほうが珍しい人が多いということだが。
[メイン] ガユス : 特に俺とか。
[メイン]
クローディア :
「ちょっと待ってて頂戴ね。ちょうど運よくこの近くに知り合いがいてね……」
そう言ってある安宿の一室に向かう
[メイン] ガユス : パトロンでもいるのかと思ったが、詮索はせず、帰りを待つ。
[メイン] ガユス : まぁあの優れた容姿だ。どんな知り合いがいても可笑しくはない。
[メイン]
クローディアの知り合い :
「誰かと思ったらお前か…何の用だ?」
粗末な宿の粗末な部屋で男がクローディアを迎える
[メイン] クローディア : 「ご挨拶ね。久しぶりじゃない」
[メイン] クローディアの知り合い : 「旧交を温めるのにはここはふさわしくないだろう。用件をさっさと言え」
[メイン] クローディア : 「単刀直入に言うわ お金貸して頂戴」
[メイン] クローディアの知り合い : 「久々に会って言うことがそれか。まあある意味では素直なお前らしいかもしれん」
[メイン] クローディア : 「そうでしょう。この前は私が貸したんだからいいじゃない。ちょっと難しそうな依頼を受けているのよ」
[メイン] クローディアの知り合い : 「お前がそこまで言うとはな…わかった 今おれが出せる金額は…」
[メイン] クローディア : グリーディ使用
[メイン] クローディア : 2D (2D10) > 7[5,2] > 7
[メイン] クローディアの知り合い : 「これぐらいだな。大切に使えよ」
[メイン] クローディア : 「しみったれている辺りそっちもあんまり景気が良くなさそうね…お互い頑張りましょう」
[メイン]
クローディアの知り合い :
「余計なお世話だ」
ばたんと扉を閉めてクローディアを追い出す
[メイン] system : [ クローディア ] 財産P : 1 → 8
[メイン]
クローディア :
「待たせたわね。あんまりもらえなかったけど無いよりはまし位になったわ」
車に戻り二人に声をかける
[メイン] ガユス : 「そうかい……」
[メイン] ガユス : 銀行とかではなく、こんな安モーテルで運良くいた知り合いから金を作ってくるカラクリはイマイチわかったようでわからないが、詮索はしないことにした。
[メイン] 矢澤 にこ : あの人は……クローディアのファン、なのかしら……。
[メイン]
矢澤 にこ :
……アイドルとして、負けられないわね!
と思考の隅で思う、矢澤氏であった。
[メイン]
クローディア :
「ああそれとガユスさん。さっき私が何を考えているかわからないって顔だったけど基本はこれよ」
そういって金の入った袋を見せる
[メイン] ガユス : 顔でわかるの????
[メイン] ガユス : 「そ、そうですか……そりゃ、わかりやすいことで」
[メイン] ガユス : 勘もいいってことかよ、おっかねぇな。
[メイン] クローディア : 「私普段は旅をしているんだけどね…そうしているとどうしても路銀が足りなくなるのよ」
[メイン] クローディア : 「だからまあ時々こうやってUGNからの依頼とかを受けて稼いでいるってわけね」
[メイン]
矢澤 にこ :
……なるほど、クローディアという、フリーランスの基本方針。
それがお金、だからこそ、凍結という手段にも踏み切れる。
加えて、旅を多くしているという発言から、その経験の深さも感じられる。
[メイン] ガユス : この令和の日本でそんな生き方してりゃそりゃそうだろと思ったが、詮索はやはりしないことにした。
[メイン] ガユス : 変人に違いはなさそうだ。
[メイン] クローディア : 「あとは顔で分かった理由は…私が七色の直感っていうそういうのを読み取るエフェクトを持っているからよ。これで安心できたかしら?」
[メイン] ガユス : まぁただ、金で動くのが基本ということは、つまりはイリーガルというより傭兵……マーセナリィと考えた方が良いと思えば、付き合い方は楽になる気はした。
[メイン]
矢澤 にこ :
ガユスの知識力、そしてクローディアの求心力と、そして胆力。
そういった優れたものを有するからこそ、"非日常"に挑める。
[メイン] ガユス : 「盗聴器のタネがわかったところで、盗聴器しかけられてることに違いはないんだから安心するわけねーだろ」
[メイン] クローディア : 「ごめんなさいね。私も特に言うつもりはなかったんだけれど…なにしろこの任務頑張るって決めた以上…消せる不安要素はできるだけ消さないといけないと思ってね」
[メイン]
矢澤 にこ :
………要は、二人は、"仕事"に慣れている。
私は今でさえ、みなちゃんのことで頭が一杯になりかけているというのに。
おそらくこれが、"大人"ということ。
[メイン] ガユス : 「いやまぁ……わざわざ見せなくてもいい手の内を見せてくれたってことはそういうことなんだと思うから、謝ることはねぇよ」
[メイン] ガユス : エフェクトの情報はいうなれば手持ちの武器の情報だ。本来は一切教える必要などない。仲間にもだ。それが商売道具なのだから。
[メイン] ガユス : それをわざわざ知らせてくれた以上、彼女なりの配慮であることはわかるのだが……どうにもやはり、捉えどころのない美人だ。
[メイン] ガユス : 彼女に万一でも懸想するような男がいたとすれば、大変だろうな。まぁしかし、高嶺の花に手を出す以上はそれ相応の苦労をするのもむべなるかなといったところか。
[メイン] ガユス : 「とりあえず……仕事を続けるか」
[メイン] ガユス : 車を出す。幸いにも渋滞はしていない国道は走りやすい。
[メイン] 矢澤 にこ : こくりと、無言で頷く。
[メイン] ガユス : 出来れば今は渋滞してくれていたほうがいいのにな。
[メイン]
クローディア :
「ええ、行きましょう」
(……なんか美人だとか色々考えていたことは別にコメントしなくていいわねこれ)
[メイン] ガユス : 急いだほうがいい仕事なのは理解している。
[メイン] ガユス : だが、気が進む仕事になりそうにはないと、どこかで俺の直感が告げていた。
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス :
[メイン] GM : trigger「大事なことは書き留めましょう」登場:任意
[メイン] 矢澤 にこ : 47+1d10 登場/リザレクト (47+1D10) > 47+10[10] > 57
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] 侵蝕率 : 47 → 57
[メイン] クローディア : 1d10 登場 (1D10) > 10
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 38 → 48
[メイン] ガユス : 1d10 (1D10) > 2
[メイン] system : [ ガユス ] 侵蝕率 : 34 → 36
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
みなが通っている学校は、掃除がそこそこに行き届いていた。
「健康診断に異常があった」ということで話は通されていたのか、キミ達は一時的に保健室を借りて、面会をすることができた。
[メイン]
GM :
放課後、廊下付近を通る人もおらず。
キミ達は資料に取られていた、「三つ編みを左右に付けた茶髪の少女」を待っていたのだが。
[メイン] GM : 一向に来ない。
[メイン] GM : 定刻を過ぎているはずなのだが、彼女の影はない。
[メイン]
矢澤 にこ :
「…………」
席を立ち上がる。
[メイン] 矢澤 にこ : もう既に情報で見たじゃないか。
[メイン]
矢澤 にこ :
あの子は……健忘症。
忘れてしまっているんだ。
だからこうして、"日常"において支障を来たしてしまっている。
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン]
矢澤 にこ :
・みなちゃんの居場所について
覚醒しているのなら、RCで探知とかできるんじゃないかしら
[メイン]
GM :
いいよ
難易度6
[メイン] 矢澤 にこ : (2+0)dx+11 <RC> (2DX10+11) > 8[5,8]+11 > 19
[メイン] GM :
[メイン] GM : 丁度、保健室近くの廊下に反応があり。
[メイン] GM : そのまま保健室に入る……かと思われたが、素通りをして行きそうになる。
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────みなちゃん!」
がらららっ!!
[メイン] 矢澤 にこ : 扉を開け、廊下に向かって叫ぶ。
[メイン] 神志名 みな : 「……へっ!?」
[メイン] 神志名 みな : びくり、と体を震わせて、扉から顔を出した少女へと向ける。
[メイン]
矢澤 にこ :
ちんちくりんな、黒髪ツインテールの少女、にこはそのまま
廊下を早歩きで、スタスタと歩き。
[メイン]
神志名 みな :
「あ、ええっと……ご、ごめんなさい!
名前は……えっと、ええっと……」
[メイン]
神志名 みな :
みなはすぐさま、ポケットから手帳を取り出して。
ぱらぱらと、慌てた様子でめくり始める。
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────にっこにっこに~!♪」
あざとい顔で、そして猫撫で声で、アイドルのポーズを取る。
[メイン] 神志名 みな : 「……ふぇ!?」
[メイン]
矢澤 にこ :
「それが、私の名前よ!矢澤 にこ!」
にこっ!と名前の通り笑い、みなに手を差し伸べる。
[メイン] 神志名 みな : 手帳をめくる手が止まり、彼女の仕草に目を真ん丸とする。
[メイン] 矢澤 にこ : ポケットから出した手帳を見て、ほんの少し眉を顰める。
[メイン] 矢澤 にこ : ……忘れてしまうからこそ、ああしてメモに取っているんだろう。
[メイン]
クローディア :
(あの子緊張していたのかしら…それとも名前すら思い出せないのかしら…?)
扉から顔を出して矢澤さんたちの様子を見る
この場であまり大勢が出てくると不安がるだろうから私はこの程度にとどめておこう
[メイン]
神志名 みな :
「あ……かわいい……」
と、ぼそりとそのポーズに声を漏らしながら。
[メイン] 神志名 みな : 伸ばされた手に、目をぱちぱち。
[メイン]
矢澤 にこ :
そこに、悲痛さを感じる。
本人は無自覚とは言えど……なんだか、切ない想いに。
[メイン]
矢澤 にこ :
「!」
可愛い、という単語に、赤の瞳が爛々と輝く。
[メイン]
矢澤 にこ :
そもそも!!!!!今回の任務仲間全員!!!!!
誰一人として、アイドルたるにこに、"可愛い"と言わなかった!!!!!
[メイン] 矢澤 にこ : だからこそ、にこは心の底から嬉しそうな顔となり。
[メイン]
矢澤 にこ :
「ふふ~~~ん!ありがとう!みなちゃん!
でもみなちゃんだって、中々スタイルも良くて
可愛い見た目してるじゃな~い!」
[メイン] 矢澤 にこ : 手をひらひらとさせる。
[メイン]
神志名 みな :
「あれ……ということは、あなたは……知り合いじゃないのかな……?
……よかったぁ……」
と、ほっと一息を付きつつ。
[メイン] 矢澤 にこ : 手を繋いでほしそうに。
[メイン]
神志名 みな :
「えへへへ、いやあそんなあ……
にこちゃんみたいな可愛さじゃないよ、私は……多分、アイドルじゃないし」
[メイン] 神志名 みな : あ……!と声を漏らし。
[メイン] 神志名 みな : その手を、ぱしっ、とつなぐ。
[メイン]
矢澤 にこ :
ぎゅっ!と握り締める。
みなよりも小さい体ながらも、力強く!
[メイン] 矢澤 にこ : 「それじゃあ、二人が待ってる部屋に……の前に!」
[メイン]
矢澤 にこ :
油性ペンを取り出し、きゅっ!きゅっ!と
みなの手の甲に、有無を言わさずにペンを立てる。
[メイン] 神志名 みな : 力強く握り返された手に、少し驚きながらも。
[メイン] 神志名 みな : 「わ、わわ……!?」
[メイン] 矢澤 にこ : そこには、『超絶可愛いアイドル、矢澤にこと会いました』と。
[メイン] 矢澤 にこ : そして、みなを見て、ふふん!とドヤ顔。
[メイン]
神志名 みな :
「超絶可愛いアイドル……
わっ……えへへ……!明日の私に自慢出来ちゃいそうだなぁ……!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「そうよそうよ~!誇りに思いなさいね~!」
[メイン] 神志名 みな : ドヤ顔に、目をまん丸としながらも、さぞ嬉しそうににへらっ、と笑い返す。
[メイン] 矢澤 にこ : ……きっと、明日には、この出来事を忘れてしまっているかもしれない。
[メイン]
矢澤 にこ :
ロイス
"日常"を繋ぐことができないというのは、オーヴァードにとっては致命的であり─────。
[メイン] 矢澤 にこ : そのままにこは、みなの手を引き、ガユスとクローディアのいる保健室へと足を運ぶ。
[メイン]
矢澤 にこ :
お待たせ!とガユスとクローディアの方を向き、アイドルらしい笑顔を見せつつ
みなを席に座らせる。手は繋いだまま。
[メイン]
神志名 みな :
すとん、と座らせられる。
二人に目を丸くして、手を繋いだまま。
[メイン] 矢澤 にこ : ………ここからは、"仕事"だ。
[メイン]
矢澤 にこ :
自分よりも、経験豊富なガユスとクローディアの方が
事態の把握能力は上であり。
[メイン]
矢澤 にこ :
緊張のためか、手汗がじんわりと広がる。
みなを握り締める手も、ほんの少し強くなる。
[メイン]
クローディア :
「初めまして神志名さん、私はクローディアよ まあ私の名前は覚えなくてもいいわ」
入ってきた神志名さんに挨拶をする
[メイン] ガユス : 「どうも、こんにちは。神志名さん。本日の面談を担当するガユスです」
[メイン] ガユス : にこりと笑顔を向ける。営業スマイル。まぁこれでも一応バイトで講師業もやっている。これくらいの少女の相手は慣れている方だ。
[メイン]
神志名 みな :
は、はいっ!よろしくお願いします!と二人にぺこぺこと頭を下げながらも。
二人の名前を手帳へと書こうとしている。
[メイン]
神志名 みな :
「面談……あ……わ、忘れていました……すみません……!」
そしてその途中、面談のことを連ねられた手帳を見たのか。
慌てて、またもぺこぺこと謝る仕草を。
[メイン] ガユス : 毎朝鏡の前で練習している最低限訴えられる恐れがない程度の笑みを向け、一応羽織った白衣を軽く直す。わざとらしい演出だが、こういう場ではそれくらいで丁度いい。
[メイン] 矢澤 にこ : 「いいのいいの!そう緊張することは無いわ!」
[メイン] 矢澤 にこ : みなに寄り添うように、にこっ、と笑顔を向けながら。
[メイン]
矢澤 にこ :
"知らない"ことを責められてしまうということをきっと
みなちゃんは今までも、多く経験してきたのだろう。
[メイン]
神志名 みな :
にこの言葉に、下げていた頭を止めて。
硬くなっていた顔が、徐々に柔らかくなっているのが見て取れるだろう。
[メイン] 矢澤 にこ : この謝り癖も、おそらくはそこから派生したものであることが伺える。
[メイン] ガユス : 矢澤といい関係に早速なってくれているようだ。それなら、こちらは安心して大人の仕事ができる。こういう時は年の近い相手の方が良いに決まっている。
[メイン] クローディア : 「そうね 緊張することはないわ」
[メイン]
矢澤 にこ :
胸が、ちくちくと痛い。
覚醒しなければ、このようなことにならなかったかもしれないのに。
[メイン]
神志名 みな :
ガユスの笑顔、クローディアの言葉。
それぞれに緊張がほだされて生きながらも、背をぴっしりと伸ばして。
[メイン] ガユス : 「安心してください、いくつか質問をするだけですから。詳しいことは御家族にもあとで連絡しますから、気軽に構えてください」
[メイン] ガユス : そういって、何の意味もない普通の質問を幾つかしていく。レネゲイドに関する事は織り交ぜない。本当にただのメンタルチェックだ。そしてそんなことは専門ではないガユスのすることではない。形だけだ。
[メイン] ガユス : 今やることは一つ、口であれこれ並べ立てながら……瞳で観察するだけ。
[メイン] ガユス : 軽く、眼鏡をかけ直した。
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス : 『神志名の現在の侵蝕率』
[メイン] ガユス : 目前にいるから交渉技能で言動を観察するぞ
[メイン] ガユス : いいかな?
[メイン] GM : いいよ
[メイン] ガユス : 4dx+12 (4DX10+12) > 9[1,2,4,9]+12 > 21
[メイン] GM : 難易度は8
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・神志名の現在の侵蝕率
侵蝕率────103%。
現在彼女の侵蝕率として安定しておらず、ここから下がることもあれば、これ以上にも上がることは、ある。
[メイン] GM :
[メイン] ガユス : ――結果は出た。
[メイン] ガユス : いずれにせよ確定していることは、彼女はUGNに保護されるということだ。それも今すぐに。
[メイン] ガユス : 野放しにする理由はない。
[メイン] ガユス : クローディアに目配せする、仕事の時間だ。
[メイン]
クローディア :
ええ、と目を向けて返事をする
[メイン] ガユス : 少なくとも侵蝕率は黒。そちらの見立ては?
[メイン]
クローディア :
『彼女のレネゲイドについて』これを知覚で調査するわ
七色の直感も使うわよ
[メイン]
GM :
いいよ
難易度8
[メイン] クローディア : 七色の直感使うからボーナスとかつかないかしら?
[メイン] GM : え~~~~~~~~~
[メイン]
GM :
いいよ~~~~~~~~~~
じゃあ達成値+1
[メイン] クローディア : うわ!ありがとう!
[メイン] クローディア : 6dx+1 知覚判定 (6DX10+1) > 9[3,6,6,7,7,9]+1 > 10
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・彼女のレネゲイドについて
彼女の物忘れに関しては、ノイマンシンドロームが影響している。
「彼女が悪い気持ちになった事しか覚えていられない」。
通常オーヴァードは、ポジティブロイスとネガティブロイスを取得できるのだが、ポジティブロイスを取った場合、タイタス化してしまう。
つまり、ネガティブロイスを取るような出来事しか覚えていられない。
ノイマンシンドロームは「天才」になれるシンドロームだが、「悪い気持ちになった出来事」を覚える事に特化し、他を全て切り捨てているという病状となっている。
[メイン] GM :
[メイン] クローディア : あんまりよくないわね…というふうにガユスに目配せする
[メイン]
クローディア :
何にしても彼女は一度UGNで診てもらった方がいいだろう
この場で考え付く限りのアイデアとしてはそれ以上のことは私たちには少々荷が重そうだ
[メイン] ガユス : VTRと蟇郡を念のため学校付近まで端末で呼び戻し、更にはUGN経由で家族連絡の必要があることを支部に送る。
[メイン] ガユス : クローディアと矢澤にそれぞれ頷いて、神志名にまた笑顔で向き直る。
[メイン] 矢澤 にこ : 深刻な表情で、頷き返す。
[メイン] 矢澤 にこ : みなちゃんの前では、せめて、明るいアイドルでいたい。
[メイン] ガユス : 眼鏡をわざとらしく外して、大きくため息をつく。
[メイン]
矢澤 にこ :
だから、笑顔。
アイドル営業なんて、ずっとやってきたんだから、できる。
できる、けど、どうしても眉が、へし曲がる。
[メイン] 神志名 みな : 笑顔を向けられて、にこ、にこと笑い返す。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………大丈夫!みなちゃん、きっとなんとかなるわよ!」
[メイン]
矢澤 にこ :
………励ましたいが故に、まだ何も準備もできていないのに
なんとかなる手段も得てすらいないのに、そう言ってしまう。
[メイン] ガユス : 「……神志名さん、残念ながら、アナタはかなり珍しい精神疾患を患っている可能性があります。脳に何か病気が潜んでいるかもしれません」
[メイン]
神志名 みな :
その言葉に、あ、と声を出しつつも。
[メイン] ガユス : 敢えて悪いイメージを刷り込む。
[メイン] ガユス : 深刻になってくれたほうがいい。
[メイン]
矢澤 にこ :
ガユスの言葉に、笑顔は徐々に曇っていく。
何故なら、事実だから。手汗はさらに一層、強くなる。
[メイン]
神志名 みな :
「そう、だね……
そうなると……いい、んだけど……」
[メイン] ガユス : 「すぐにでも精密検査が必要です」
[メイン] 神志名 みな : ガユスの言葉に、眉をひそめて、ぎゅっと唇を固くしながら。
[メイン]
矢澤 にこ :
「…………」
クローディアと、そしてガユスの言う通り、まずは検査が必要。
[メイン]
矢澤 にこ :
治療可能かどうか。
可能であれば、この問題は終わり、ちゃんちゃん。
[メイン] 矢澤 にこ : ……そうであってほしい。
[メイン]
クローディア :
「そうね…下手したら生死にかかわる問題かもしれないし申し訳ないけど今すぐ病院に行かないといけないわ」
[メイン] ガユス : 「こちらで手配しますので、今日は早退しましょう」
[メイン] ガユス : 「御家族にもこちらから連絡をしておきます」
[メイン]
矢澤 にこ :
緊張は拭えない。人の生死が関わっているということもあるし
何よりも……みなちゃんがこうして、懸命に頑張って生きているということが
何を記憶しているのか?を記録している手帳からも読み取れて。
[メイン]
神志名 みな :
「そ、そんな……あっ、は、はい……!
……その、検査って……私、どうなっちゃうんです……かね……?」
[メイン]
矢澤 にこ :
……そんなみなちゃんにできることが、これしかない。
こうして、手を握るくらいしかまだ、何もできていない。
[メイン] ガユス : 「落ち着いてください。まだ可能性の話です。検査しないことには良い結果も悪い結果もわかりません」
[メイン] 矢澤 にこ : ガユスの言葉に、こくこく!と頷く。
[メイン]
神志名 みな :
慌てて、顔を伏せて、手帳にその事柄を書きつつも。
恐る恐ると言ったように、顔を上げて。
[メイン] ガユス : 「なので、速やかに検査をしましょう」
[メイン] 矢澤 にこ : 「そうよっ!大丈夫、取って食べたりなんかしないわよ!」
[メイン] 矢澤 にこ : 少し震えた声で、冗談を一つ、励まそうと。
[メイン] クローディア : 「ええ、私の見立てでは今すぐ病院に行くなら最悪でも長期の入院ぐらいで収まると思うから安心して頂戴」
[メイン]
クローディア :
嘘は言ってない
凍結処理はそういう建前だ
[メイン]
神志名 みな :
握る手、そして、そんな冗談に励まされながらも。
あっ、はい……!と、ガユスに言葉を返しつつ。
[メイン] ガユス : 悪い女だ、内心で毒づく。ああ、そういえば聞こえるんだっけかこれも。構うものか。
[メイン] ガユス : うまい言い回しではあるが、それが気分が良いかどうかは話が別だ。正しいことでも気分が悪いことなんてこの世界にはいくらでもある。
[メイン] 矢澤 にこ : "長期の入院"、その意味はにこも、分かっていた。
[メイン] 矢澤 にこ : …………やだっ。
[メイン] ガユス : 軽く頭を振って、席を立つ。各所に連絡する必要があるし、盗聴器が仕掛けられていることを承知でこれ以上ああだこうだと自分の弱い心を晒すのも気分が良くなかった。
[メイン] 矢澤 にこ : そんなの、だって、まるで……殺してるようなものよっ………!
[メイン]
クローディア :
長期とは一体どれぐらいの長さになるのか…果たして本当に退院できる日が来るのか…凍結処理と普通の長期入院の違いはそれがわからないだけだ
いや普通の長期入院でもそういうことはあるかもしれない
余り医療方面は詳しくないからわからないけど
[メイン] ガユス : 「……私は各所に連絡をしてきます。ここは任せます」
[メイン]
矢澤 にこ :
言葉にできないのは、この場の状況もあるが
矢澤にこという少女の、弱さもあるのかもしれない。
[メイン] ガユス : そう、矢澤とクローディアに告げて、廊下に移動する。それこそ嘘はいっていない。
[メイン]
神志名 みな :
「あ、わざわざ時間をかけていただき、ありがとうございました……!」
ぺこり、とガユスに頭を下げる。
[メイン] ガユス : 「いえ」
[メイン] ガユス : 「ーー仕事ですから」
[メイン]
矢澤 にこ :
「………」
[メイン] 矢澤 にこ : ガユスに、ゆっくりと、深く頷く。
[メイン]
クローディア :
「そうですね。気にしないでいいわ」
神志名に告げる
[メイン] ガユス : にこりと微笑んで、廊下に向かう。子供向けのセリフではないことは自覚していた。
[メイン] 神志名 みな : ごくり、と息を呑みながらも。
[メイン]
神志名 みな :
ガユスたちが言った、”検査”それ自体に不安を感じているのだろう。
顔には冷や汗をかいて、握る手は段々とじっとり、濡れてきている。
[メイン] クローディア : ガユスについて廊下に出ていく
[メイン] 矢澤 にこ : ─────にこは、出て行くことができなかった。
[メイン]
矢澤 にこ :
みなの身に何が起きているのかが分かっているのは自分達だけ
彼女の友達や両親は、その真実を知らない。
だからこそ、傍にい続けられるのは、自分達しかいない。
[メイン]
矢澤 にこ :
アイドルとしての責任?それもある
でも、「アイドルだから」という理由では済ませられない
子ども染みた、感情に起因しているものであり。
[メイン]
矢澤 にこ :
「……よ、よぉーし!みなちゃん!せっかくこの!
スーパースクールアイドルのにこが来たんだから!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「アイドル伝説について!もっと教えてあげちゃうわよー!」
[メイン]
神志名 みな :
こびりついた不安は、どこで拭えばいい?
彼女自身、友人も家族も忘れているというのに、頼りどころはない。
この現在の状態について、打ち明け、何かを話せるような誰かは。
[メイン] 神志名 みな : ……けれど、と、ちらりとにこに視線を合わせる。
[メイン] 矢澤 にこ : 目線が合い、にこっ!と笑う。
[メイン] 矢澤 にこ : 安心感を与えるため、まるで母親のような慈愛の瞳を向ける。
[メイン]
神志名 みな :
「あ……それも後で聞かせてほしいの……!
でも、にこちゃん……その、あの、少し……思ってることが、あって……」
[メイン]
矢澤 にこ :
「! ええ、もちろんいいわよ!
みなちゃんが思ってること、そして……」
[メイン] 神志名 みな : その瞳に、固唾を飲んでいた口が、緩みながらも。
[メイン]
矢澤 にこ :
「不安に思うもの、全部─────私に、聞かせてちょうだい」
穏やかな表情を。
[メイン]
神志名 みな :
あの男の人は、これも”仕事”と言った。
隣にいた女性も、こうして笑いかけてくれるにこという女の子も、同じなんだろう。
ただ────”仕事”であるにもかかわらず、真摯に対応してくれる彼女に、嬉しさからか、にこりと笑い。
[メイン]
神志名 みな :
「……ありがとう……
その、今から言うことは……突拍子もないこと、なんだけど……」
[メイン] 神志名 みな : と、前置きしておいて。
[メイン] 神志名 みな : 「この病は、絶対治らない……そう、わかってるの」
[メイン] 矢澤 にこ : 「っ……………………」
[メイン] 神志名 みな : 「────”レネゲイド”、っていうものが……原因らしくって」
[メイン] 矢澤 にこ : 鈍い脂汗が、にこの首筋を伝って落ちていく。
[メイン] 神志名 みな : そう、みなの口から、”非日常”の言葉が発せられる。
[メイン]
矢澤 にこ :
……そうだ、彼女は、みなは、"ノイマン"。
知ろうと思えば、なんでも知ることができる。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………ええ」
[メイン]
神志名 みな :
《インスピレーション》。
それは知りえないような事でも、頭を働かせて、”真実”を知ることができるエフェクト。
[メイン] 矢澤 にこ : にこが、みなと手を繋いでいない方の腕を掲げると─────。
[メイン] 矢澤 にこ : 《空の楽器》
[メイン] 矢澤 にこ : ─────宙に浮く、楽器がそこに。
[メイン] 矢澤 にこ : 「……隠してごめんなさい、みなちゃん」
[メイン]
神志名 みな :
「だから……」
……と、言う前に、上げた顔に映ったのは。
[メイン] 神志名 みな : 「……えっ……!?」
[メイン] 矢澤 にこ : 「……今のみなちゃんが患っているのは、そう……"レネゲイド"なの」
[メイン] 神志名 みな : ぱちぱち、と目を瞬かせて。
[メイン] 神志名 みな : 「……あなたも……”同じ”、なの……!?」
[メイン] 矢澤 にこ : こくりと頷く。
[メイン]
矢澤 にこ :
「そう、私は、そして私達は……"レネゲイド"から、"日常"を守るために
こうして、この力を使って、お仕事をしているUGNなの」
[メイン]
矢澤 にこ :
……みなはそも、もう非オーヴァードではない。
そして、もう既に察してしまっている、レネゲイドという存在そのものに。
だからこそ、隠す必要性は無い。
[メイン] 矢澤 にこ : という論理だけじゃない。
[メイン]
神志名 みな :
「あなたが……ううん、あなた達が……”レネゲイド”から”日常”を守る……UGN……」
[メイン]
矢澤 にこ :
─────みなちゃんの今の状況の、辛さは、分からない。
いくら言葉を積み重ねたとしても、当事者にはなれない。
[メイン] 矢澤 にこ : 凡人と天才とでは、それほどの差がある
[メイン] 神志名 みな : にこ、そして、二人が出ていったであろう、扉を目にしながらも。
[メイン] 矢澤 にこ : だからこそ─────少しでも、彼女に近づきたかった。
[メイン] 矢澤 にこ : みなの言葉に、頷き。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………聞かせて、みなちゃん」
[メイン] 矢澤 にこ : 手を強く、握る。
[メイン] 神志名 みな : そして、バッと立ち上がり、にこの手を、両手で握り返す。
[メイン] 神志名 みな : 脂汗の浮く顔で、必死な顔つきを見せながら。
[メイン] 矢澤 にこ : 「"治らない"っていうのは……きっと、正規の方法、じゃないかしら」
[メイン] 矢澤 にこ : そうであってほしい。
[メイン]
神志名 みな :
「……あるにはある、らしいけど
……でも、凄く難しいし、それに……失敗したら、今までの私じゃなくなっちゃう……みたい」
[メイン] 神志名 みな : 「……そんな失敗を犯すかもしれない……なら」
[メイン] 神志名 みな : にこに、目を向ける。
[メイン] 神志名 みな : 「────”凍結”、してほしいの」
[メイン] 矢澤 にこ : その言葉に─────。
[メイン] 矢澤 にこ : 「馬鹿!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 怒号が、口から飛び出る。
[メイン]
矢澤 にこ :
フーッ!フーッ!!と息を荒げ、肩で息をしながら。
そして、赤の瞳には、じんわりと涙が浮かび。
[メイン]
神志名 みな :
ノイマンオーヴァードであるなら、UGNの言葉を知っていても、おかしくはない。
長期入院、つまりは、レネゲイドという病が改善されるその日まで。
────氷漬けで、意識を失いたい、と。
[メイン] 矢澤 にこ : あまりにも痛々し過ぎる少女の言葉に、にこは感情を抑えきれなかった。
[メイン] 神志名 みな : 「…………っ……!?」
[メイン] 矢澤 にこ : 「どうしてそんなすぐに……諦めちゃうのよッッッ!!!!」
[メイン] 神志名 みな : 涙を浮かべる彼女に、びくり、と震えながらも。
[メイン] 矢澤 にこ : 「嫌よ!!!私は……!!そんなのっ……!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : みなの手を握る力が、さらに強く。
[メイン] 神志名 みな : 「…………私だって、嫌だよっ!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「……っ!!!」
[メイン] 神志名 みな : 握る手を、ぐぐっ、と振りほどこうとする。
[メイン] 矢澤 にこ : ─────離さない。
[メイン] 矢澤 にこ : 「だったら……!!!だったらッッ!!!」
[メイン]
神志名 みな :
「だって、友だちも、家族も、顔も、何もかも覚えられない……!
……そんなの、みんなに、ずっと迷惑が掛かる……何も、楽しくない……!!!」
[メイン] 神志名 みな : 「………っ……!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「楽しい頃に」
[メイン]
神志名 みな :
振りほどかれない手に、眉を曲げつつも。
先ほどまで笑っていた少女は、声を荒げて、そう叫ぶ。
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────絶対に、戻すッッ!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「いい!!?みな、よく聞きなさい!!あなたの目の前にいるのは!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「スーパースクールアイドル!!矢澤にこよッッ!!!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────あなたに、笑顔を届ける、すごいアイドルなのよッ!!」
ぼろぼろと涙を溢しながら。
[メイン]
矢澤 にこ :
みながこれまで体験してきたであろう、失われていく"日常"に
自分の"過去"も、思い出してしまう。
[メイン]
矢澤 にこ :
とある事件で、失ってしまったファン。
救えなかった命。
[メイン] 矢澤 にこ : ─────もう二度と、そんなことは起こらせないッッ。
[メイン] 矢澤 にこ : 「失敗するかもしれないっていうんだったら!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「100%に……ううん!!1000%成功するようにしてみせるわよッ!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : みなの瞳を、力強く見つめながら。
[メイン] 神志名 みな : 「…………っ……!!」
[メイン]
神志名 みな :
にこの叫びは、とても悲痛なものだった。
それこそ、みなの叫びに呼応するように。自分の想い以上を伝えられるように。
[メイン]
神志名 みな :
果たして、自分にこれほど泣いて、怒ってくれた人はいただろうか。
[メイン]
神志名 みな :
少なくとも────今覚えている範囲では。
絶対にいなかった。
[メイン] 神志名 みな : その事実に、みなの瞳がじんわりと熱くなりつつも。
[メイン] 神志名 みな : 「……にこちゃんは……優しいんだね……」
[メイン]
神志名 みな :
「うん、とっても、とっても……
……でも、ごめんなさい………」
[メイン] 神志名 みな : 握られていた手は、力なく。
[メイン]
神志名 みな :
「……優しいあなたのことを……ここまでしてくれたあなたのことを……
もしかしたら、忘れたら……」
[メイン] 神志名 みな : 「……それが、嫌……なの……」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………っ……!」
[メイン] 矢澤 にこ : ………ああ……そう、だ。
[メイン] 矢澤 にこ : この子は、みなは─────この記憶すらも、忘れてしまう。
[メイン] 矢澤 にこ : ……自分が、なんて残酷なことをしてしまっているのか。
[メイン]
神志名 みな :
みなは、可能性を信じられなかった。
ノイマンオーヴァード。自らの脳が導き出した答えを、そうやすやすと覆すことは……出来なかった。
[メイン] 矢澤 にこ : みなと繋ぐ手の力が、緩んでしまう。
[メイン]
神志名 みな :
もちろん、この記憶も、明日になれば忘れてしまう。
その”忘れた”事実を迎えてしまうくらいならば。
[メイン] 神志名 みな : ”凍結”し、次目覚めた時に思い出せるように、したかった。
[メイン]
神志名 みな :
「……ありがとう、にこちゃん……あなたのこと……
次目を覚ました時まで、覚えておくね」
[メイン] 神志名 みな : 涙を見せながらも、精一杯、にっこりと微笑んで。
[メイン] 神志名 みな : 緩んだ手からするり、と手を放して。
[メイン] 神志名 みな : ……そのまま、保健室を後にした。
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────ぁ……」
[メイン]
矢澤 にこ :
……追うことが、できなかった。
ぽつりと、一人残される。
[メイン] 矢澤 にこ : 今あるのは、無力感だけ。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………………く、そっ……」
[メイン] 矢澤 にこ : 腕を、ゆっくりと上げ─────。
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ : パシィンッ
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ : ─────乾いた音が、にこしかいない保健室に響いたのだった。
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] GM : trigger「見学席」登場:任意
[メイン] ミスター・VTR : 1d10 (1D10) > 2
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] 侵蝕率 : 62 → 64
[メイン] 蟇郡苛 : 45+1d10 登場/リザレクト (45+1D10) > 45+7[7] > 52
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 45 → 52
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : 神志名が通う学校、そこは街中に立てられているという事もあり、校庭を挟んでビルが立ち並んでいる。
[メイン]
GM :
もちろんそこから盗撮しようものなど、まず不可能だ。
ビルが挟まれているとはいえ、その間にはかなりの距離がある。
目だけでは豆粒程度の生徒しか見えないだろう。ましてや、学校の中にいる言葉なんてもってのほか。
[メイン] GM : だが────そこに。
[メイン]
少女 :
ビルの屋上。
白髪長髪の少女が、指で輪っかを作りながら、学校へと目を向けていた。
まるで、目聞き出来ているかのような仕草を見せながら。
[メイン]
少女 :
時々、しかめっ面になりながらも、ふう、と息を吐き。
見終えたかのように、顔を後ろに向ければ────。
[メイン] ミスター・VTR : 粗大ゴミ。
[メイン] 少女 : 「…………えっ?」
[メイン] ミスター・VTR : ぶっちゃけビデオ機器がかろうじて人の形を保ってる物体は大体の人からみたら粗大ゴミなのだ。
[メイン]
少女 :
入ってきたときはなかったデカい機械に、一瞬目を瞬かせつつも。
無表情そうな顔は、それ以上動じなかった。
[メイン]
ミスター・VTR :
「どしたん? 話聞こか?」
そして粗大ゴミは馴れ馴れしかった。
[メイン] 少女 : 「…………えっ」
[メイン] 少女 : 動じた。それが喋ったのだから、二度目の瞬き。
[メイン] 少女 : 「……誰か、いるんですか?」
[メイン] 少女 : そして、周りを見渡す。いたずらの類かと思われているのだろう。
[メイン] 蟇郡苛 : 「───いるが、こいつは自分で喋っている」
[メイン] 少女 : 「…………!」
[メイン] 蟇郡苛 : ぬう、と影から現れたとは思えない巨漢が姿を見せる
[メイン] 少女 : 今度は、その巨漢に目をやる。そして、眉を曲げる。
[メイン] ミスター・VTR : 「蟇郡くん、彼女のことは調べてあるということでよろしいですかな?」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…なんだ、その口調は」
[メイン]
蟇郡苛 :
ジト目でVTRを見つめ
まだ壊れているのだろうか?などと呟く
[メイン]
少女 :
彼女も、あまりにも唐突に機械が置かれていたのでドッキリかと半信半疑だったが……
ここで、もう一つの可能性に天秤が掛かる。
[メイン] 少女 : 「その口調、それに言葉……」
[メイン] 少女 : 「……ここに迷い込んだ、というわけではなさそうですね」
[メイン] 蟇郡苛 : 頷きながら、様々な事が書き込まれた手帳を取り出す
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] 蟇郡苛 : 少女について 情報:web
[メイン] GM : ウェブかぁ~~~~
[メイン]
GM :
まあいいでしょう
8
[メイン] 蟇郡苛 : 1dx+1 感謝だな… (1DX10+1) > 6[6]+1 > 7
[メイン] 蟇郡苛 : 財産点だ、これで最後か
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 財産点 : 1 → 0
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・少女について
神志名さくま。エンジェルハイロウ/サラマンダーのクロスブリード。
所属組織は────FH。「リメンバーユー」というCNで活動している。
元々UGNの監視下に置かれていたオーヴァードだったが、彼女の妹が感染した時期に、FHに加入。
どこのセルに属するでもなく、ただ雑務をこなすような活動をしている。
[メイン] GM :
[メイン] 蟇郡苛 : 「…やはり、神志名みなの姉」
[メイン] 蟇郡苛 : 「神志名さくまで間違いはない様だな」
[メイン] 神志名 さくま : ふう、と息を吐き。
[メイン]
神志名 さくま :
「……ええ、そうよ
……それで、あなた達は何しに来たのかしら」
[メイン] 神志名 さくま : 敬語を止め、無表情ながらも鋭い目付きを見せながら。
[メイン] 神志名 さくま : 「もし、邪魔をしに来たって言うなら……」
[メイン] 神志名 さくま : さくまの目が細められる。
[メイン] ミスター・VTR : 「最初に言った筈や──」
[メイン] 蟇郡苛 : 「悪いが、何を邪魔をしてはならぬかわからんな」
[メイン] 神志名 さくま : 夕方。まだ太陽が照り付けるその中で。
[メイン]
ミスター・VTR :
最初に言った一言とは何でしょうか。
思い出してみよう。
[メイン]
神志名 さくま :
VTR、蟇郡の足元が────凍りつく。
身動きが取れないように、それでいていつでも凍りつかせるように。
[メイン] 蟇郡苛 : 「……わざわざ先手を打つか」
[メイン]
神志名 さくま :
「……話聞こうか?なんて……
わざわざ?……なら私のやりたいことも、まだ掴めてないのかしら」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…駆け引きは得意ではない故、正直に話そうか」
[メイン] 蟇郡苛 : 確認する様にVTRへ視線を向ける
[メイン]
ミスター・VTR :
「その通りです!
もしやる気なら振り返る前に君の方がやられていたと思いませんか!?
なので落ち着いてくれ、余裕ぶってたら凍らされましたは恥ずかしいだろ!」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……お前という奴は」
[メイン]
蟇郡苛 :
明け透けが過ぎる
と額を手で覆い、改めて佐久間の方を向く
[メイン]
神志名 さくま :
一面、出口さえも凍りつかせた白景色のまま。
防寒具も着ていないのに、寒そうな様子を見せずに。
[メイン]
神志名 さくま :
「…………」
VTRの言葉に、目を細めながらも。
[メイン]
神志名 さくま :
「……わかったわ
話を聞きに来たのなら、聞いて、そしてそれ以上邪魔をしないでちょうだいね」
[メイン]
神志名 さくま :
凍りつかせた地面を、徐々に溶かしつつも。
[メイン] 蟇郡苛 : 「案件にもよるが……それで」
[メイン] ミスター・VTR : うっかり生殺与奪の権を向こうに握られたので危なかった。
[メイン] 蟇郡苛 : 「お前は、ここで何をしていたんだ?」
[メイン]
神志名 さくま :
「見ていたのよ。
あの子と、あの子たちに接するヤツらをね」
[メイン]
神志名 さくま :
ひらりと翻し、学校を見やる。
あの子というのは、つまり学校で先程面談をしていた妹のみなのことであろう。
[メイン]
ミスター・VTR :
「察してるとは思うがあれもオレさま達の仲間だ。
見ていたのなら、オレさま達がどういう目的で動いているかもわかることでしょう」
[メイン]
神志名 さくま :
「……UGNで保護をする?
……無理よ、あの子は物を忘れている、徐々に日常では……生活出来なくなってしまう」
[メイン] 神志名 さくま : 自らの言葉に、唇をぎゅっと噛みながらも。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…何か、解決策はあるのか?」
[メイン]
神志名 さくま :
「……そして、いつかはジャームになる
あなたたちが嫌っている怪物に、ね」
[メイン] 神志名 さくま : 「……方法は…………無い訳でもないわ」
[メイン] 神志名 さくま : 蟇郡の言葉に、目を細めつつも。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…ここで手をこまねいているという事は、デメリットがあるのだな」
[メイン] 蟇郡苛 : 或いは、障害が大きいか…
[メイン]
ミスター・VTR :
わざわざFHに身を投げた上で見つけた手段。
少なくとも正規の方法ではないことは確かだ。
[メイン] 神志名 さくま : こくり、と小さく頷き。
[メイン]
神志名 さくま :
「……FHが開発している、αトランスの類型
βトランスというものがあるの」
[メイン]
神志名 さくま :
「オーヴァードに打ち込めば、αトランスのように一時的ではなく
一つのエフェクトをほぼ永続的に使えるようになる」
[メイン]
神志名 さくま :
αトランスは人をオーヴァードに変えるという物品ではあるが、それともう1つ使い道がある。
オーヴァードに使えば、エフェクトを一つ取得できる。
もっとも、一時的にしかそのエフェクトは使えないのだが。
[メイン]
ミスター・VTR :
「強すぎだろ!
それで、それを使って何をするんだ?」
αトランスの時点でUGN的には違法の品。
βも当然それにあたるので使用自体が規定違反だ。
[メイン]
神志名 さくま :
「けれど、まだ試験型でしかないわ
確実に成功する、と決まってる訳じゃないし……
それに、失敗した時のデメリットが大きい」
[メイン] 神志名 さくま : 「《写真記憶》のエフェクトを取得してもらう」
[メイン] 神志名 さくま : VTRの問いに、そう答える。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…一度見た物を忘れぬというエフェクトか」
[メイン]
神志名 さくま :
《写真記憶》。
一度見たものは二度と忘れないというエフェクト。
これまで失った記憶はともかく、これからの記憶は絶対に忘れない、というわけだ。
[メイン] 神志名 さくま : こくり、と蟇郡に頷いて。
[メイン]
神志名 さくま :
「デメリットは、失敗すれば確実にジャームになる
《不死者》ではない、理性を捨てた衝動の化け物へと変貌してしまうこと」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……狭き門だな」
[メイン]
神志名 さくま :
「ええ、とても……狭い門よ
私はそんな門を、あの子にはくぐらせられない」
[メイン]
蟇郡苛 :
既にオーヴァードは二分の一という確立をくぐり抜けている。
その素質を持ってもさらに振るいにかけられれば脱落する可能性は高く…
[メイン] 神志名 さくま : 自らの白い髪を、いらだちをぶつけるかのように、くるくる、と回しながら。
[メイン]
神志名 さくま :
「オーヴァードが手伝えば、可能性は上がる……
けれど、どこまでたっても100にはならない」
[メイン] 神志名 さくま : 「だから、この手段は……私には使えない」
[メイン] ミスター・VTR : 「なにっ!? じゃあ……結局目的は?」
[メイン] ミスター・VTR : 違法だの失敗のリスクだの……諸々のデメリットを鑑みても今の状態を打破したいと覚悟を決めたのかと思いきや、そういうわけでもなかった様子。
[メイン]
神志名 さくま :
「……FHであの子を引き取る
侵蝕率が高まったままで、UGNに追いかけられるなら、せめて私が引き取って、安全な別の方法を探すわ」
[メイン] 神志名 さくま : 無表情ながらも、眉をひそめたままそう答える。
[メイン]
神志名 さくま :
妹に対して凍結やβトランスを使うことよりも。
一時的にテロリストの一員にし、彼女の日常を取り戻すまでFHで保護するという考えなのだろう。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…異論は様々だが、お前の意思は硬かろう」
[メイン]
蟇郡苛 :
理屈ではないのだ、これは
どう足掻いてもダメでも、足掻かなくれはならぬのだ
[メイン]
蟇郡苛 :
それについてはよくわかっている
身に染みた
[メイン] 蟇郡苛 : 「…だが、こちらも日常を守る者の意地がある。その為に手段を尽くすのだ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…俺たちはな」
[メイン] 蟇郡苛 : VTRに合図を送る
[メイン]
ミスター・VTR :
話している間にささっと調べ物。
粗大ゴミのように見えても中身は最新鋭の器材を使ってるのだ。
[メイン] ミスター・VTR :
[メイン] ミスター・VTR : ・さくまの侵蝕率と保護予定のセルについて UGN
[メイン] GM : 8
[メイン] ミスター・VTR : 2dx (2DX10) > 9[1,9] > 9
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・さくまの侵蝕率と保護予定のセルについて
侵蝕率────116%。
この数値で安定している、《不死者》のオーヴァードだ。
保護予定のセルは、テロ活動を主にしているというよりは、レネゲイド研究に手を染めているセルだ。
UGNでは出来ないような非道な実験を行っているとも噂されており、レネゲイドをいかに使えるようになるか、を主目的としている。
βトランスもここから。
研究に手を貸すには、自らの体をモルモットとする代償があるだろうが、さくまは自分一人で担うようだ。
[メイン] GM :
[メイン]
ミスター・VTR :
「ここまで話してくれて……ありがとう!
だがオレさま達はUGN、全てに甘い顔は出来ねェ」
《不死者》については知っている。
侵蝕率が規定を超えていても理性を失わない。
だがUGNとしてはまだ扱いを改める段階になく、一律でジャームとして扱われている。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…例の、認定値の外側の人間か」
[メイン] 神志名 さくま : 「……いえ、そういうことになるというのは知っているから平気よ」
[メイン]
ミスター・VTR :
「UGNは嘘ばっかの組織だからな……信用しろというのも無理かもしれねェ。
だが……妹のことを何とかしたいという思いは嘘じゃねェ」
[メイン]
神志名 さくま :
《不死者》であることから、少し予感していたのはある。
UGNでは引き取られず、FHを彷徨うしかない存在。
[メイン]
ミスター・VTR :
「面談では3人が手を尽くしていた筈。
それを見て……どうでしたか?」
[メイン] 神志名 さくま : けれど、平然そうに見えながらも……少し、眉を曲げつつ。
[メイン] 神志名 さくま : 「………………」
[メイン] 神志名 さくま : 「……もしかしたら、とは思わないでもなかったわ」
[メイン] 神志名 さくま : VTRの質問に、少し目を逸らしつつも。
[メイン]
神志名 さくま :
「でも……UGN。
あなた達を完全に信用しきれてるわけじゃないわ
記憶処理を行ったのはあなたたちでもあるのだから」
[メイン]
神志名 さくま :
「それとも、どうにかしたい、というなら……
あなた達に方法があるのかしら……?」
[メイン]
ミスター・VTR :
「それで、大元の原因であるFHを選ぶことになった。
その決断をしたのは断腸の思いだったろうな……」
[メイン]
神志名 さくま :
目を……迷ったように向ける。
それは、敵視ではなく、縋るような思い。
何か出来るのなら、それに越したことはない。
[メイン] 神志名 さくま : 「………………」
[メイン]
ミスター・VTR :
そもそもの原因はFHが起こしたレネゲイド事件だ。
そんなところに頼るしかない状況にまで追い込んでしまったことには、さしものVTRでも責任を感じないわけはなかったのだ。
[メイン]
神志名 さくま :
VTRの言葉の通り。
UGNは記憶処理を起こした側にしろ、ジャームの手から姉妹共々守ってくれた側でもある。
元凶を辿ればキリがない。
[メイン] 神志名 さくま : バツが悪そうに、顔をしかめっ面にしながらも。
[メイン]
神志名 さくま :
「それは…………いえ、ありがとう」
感謝をぼそりと呟きながら。
[メイン]
蟇郡苛 :
様々な思考を繰り返しては却下を繰り返し
まず、確認すべき事柄に手をつける
[メイン] 蟇郡苛 : 「…まずは、そのβトランスの調べるぞ。お前の言った効果が全てだとは限らないのだから」
[メイン]
蟇郡苛 :
例えば意図せぬ副作用
或いは、さくまに伝えられていない仕様
[メイン] 蟇郡苛 : 「お前とて、実の妹に投与する物が得体の知れぬままは頷けぬだろう」
[メイン] 神志名 さくま : 蟇郡の言葉に。
[メイン]
神志名 さくま :
「……ええ、そうね
こちらで粗方調べたけど、所詮個人の範囲で、だから
……あなた達が納得できるようなものを、見つけてほしいわ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…協力に感謝する」
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] 蟇郡苛 : 52+1d10 登場/リザレクト (52+1D10) > 52+3[3] > 55
[メイン] 蟇郡苛 : 知識:レネゲイド βトランスについて
[メイン] GM : 8
[メイン] 蟇郡苛 : 4dx (4DX10) > 8[2,2,5,8] > 8
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
・βトランスについて
FHの研究セルが作成した新薬。数個程度しかまだ開発は進んでいない。
αトランスを改良し、エフェクトを一時的にではなく、永続的に使えるようにしたもの。
代償として、失敗すれば体内のレネゲイドが活発となり、ジャームと変貌してしまうという恐れがある。
このデメリットは、0にはできないものの、RC操作で極限まで減らすことができる。
問題としては、使用者がジャームになる危険性を飲み込めるか、ということになりそうだ。
[メイン] GM :
[メイン] 蟇郡苛 : 「……なるほどな」
[メイン] 蟇郡苛 : 「デメリットは見過ごせないが、確かに事態解決の鍵としては使えるだろう」
[メイン] ミスター・VTR : 「だがUGNとしては許容出来ない……そこは蟇郡くんも同じ意見ということなんだな?」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……まあな」
[メイン]
ミスター・VTR :
医療倫理である「患者に危害を加えてはならない」という項目にも抵触する。
曲がりなりにもUGNはレネゲイド治療を謳う組織な以上、医療の道をおいそれを踏み外すわけにはいかない。
[メイン]
ミスター・VTR :
「UGNとして彼女を逃すわけにはいかない。
だが元を辿ればこちらの力不足で信用を失ったのも事実……」
[メイン] ミスター・VTR : 「蟇郡くんはどうすべきだと考える?」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…………」
[メイン] 蟇郡苛 : こんな時に、お前ならどうする
[メイン] 蟇郡苛 : …UGNの規範に誤りは多い
[メイン]
蟇郡苛 :
イリーガルとして表に触れているだけで
目を逸らすしかないミスが目につく事もある
[メイン] 蟇郡苛 : だが、大勢の人間がその砂上の楼閣のために命を削っている
[メイン]
蟇郡苛 :
その中には、俺の友さえいるのだ
目を逸らす事などできるわけもない
[メイン] 蟇郡苛 : ならば……
[メイン] 蟇郡苛 : 「…UGNの規則の中には、大人しければジャームを保護するというプログラムもある」
[メイン] 蟇郡苛 : 「観察処分……数多の制限が付くが、日常の端へと居を構える事が可能だ」
[メイン]
蟇郡苛 :
FHという危機環境の打破
そして、妹の問題の解決
[メイン] 蟇郡苛 : 「……この二つが達成できれば、お前の侵蝕率が低下し。ジャーム認定の取り消しさえ見えるだろう」
[メイン] 蟇郡苛 : 何故ならば、基準は100%より上
[メイン]
蟇郡苛 :
安定して100%以下になったジャームがいれば、単なる誤診だろう
[メイン] 神志名 さくま : 目をぱちり、と何度か瞬かせて。
[メイン]
神志名 さくま :
「…………そう、だったの……
てっきり、ジャームと診断されたのなら、問答無用かと」
[メイン]
ミスター・VTR :
UGNの医療班セクション『ホワイトハンド』
そこが所有しているジャーム収容施設では“人間として”治療対象、あるいは研究対象として扱われる。
隔離病棟ではあるので自由はなくなるものの、UGNがジャームに出来る最大限の譲歩と言われている。
[メイン] 蟇郡苛 : 「……ただ、現状は異常に危うい」
[メイン] 蟇郡苛 : 「UGNは元FHの人員も受け入れるが、所属し続けるとなれば、まして……」
[メイン] 蟇郡苛 : 「なんらかの強硬手段。それにお前が手を付けるしかない事態になった時…この規約の適応外へとお前は飛び出す」
[メイン] 神志名 さくま : 「……規則に従えなければ、今度こそ……危険なジャームと見なされる、ということね」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……ああ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…故に、今。お前にしてもらう事は一つだけだ、神志名」
[メイン] 蟇郡苛 : 頭を深く下げ
[メイン]
神志名 さくま :
無表情そうな顔は、迷ったように揺れる。
果たして、彼らを信じていい物なのか。
それとも、間違ってしまうのか。
[メイン] 神志名 さくま : 「…………っ!?」
[メイン] 蟇郡苛 : 「頼む、今は。俺の仲間を信じて何もしないでくれ」
[メイン]
蟇郡苛 :
それが、どれだけ辛いだろう
これは、どこまで理不尽な言い様だろう
[メイン]
蟇郡苛 :
勝手に規約や、ルールで苦労をさせておいて
守り切れもせずに日常を守るなどと叫んだ分際で
[メイン]
蟇郡苛 :
いざ、家族のために自分が動こうとすれば
また待っていろと押し付ける
[メイン] 蟇郡苛 : 「…許せぬだろう、悔しいだろう。何もできぬ苦しさは俺にもよくわかる」
[メイン] 蟇郡苛 : 「だが、今は堪えてくれ。この通りだ」
[メイン]
神志名 さくま :
その姿に目を丸くする。
当然だ、こちらはテロリスト、相手は国家の者。
拘束すれば簡単に捕まるであろうというのに、むしろ、こちらに誠意を見せてくれている。
[メイン] 神志名 さくま : 今は……妹のために事を起こせない歯がゆさよりも。
[メイン] 神志名 さくま : 「……どうして、あなたは……そこまでして……」
[メイン] 神志名 さくま : 手で、片方の腕を掴み、迷ったように問いかける。
[メイン]
神志名 さくま :
「……止めるなら、力づくで求めればいいじゃない
なのに……どうして?」
[メイン] 神志名 さくま : そんな姿を、見せるのか。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…何もできなかったからだ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「お前達家族が、劇薬に頼らざるを得ない程追い詰められるまでに。俺は何もできていない」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……そして、今も。お前の怒りを受け止めることさえできない」
[メイン]
蟇郡苛 :
暴力を受け止めれば
それは規約の範疇に飛び出す事を意味する
故に、態度に示す他無く
[メイン] 蟇郡苛 : 「……故に、今できる事から逃れることだけはできぬのだ」
[メイン]
蟇郡苛 :
規則に殉ずる者として
数多の命をすり潰す運命の車輪の歯車として
[メイン] 蟇郡苛 : これが最低限、果たすべき義務だ
[メイン]
神志名 さくま :
「……そんな事、わざわざ、思わなくっても……いいのに……」
ぼそりと呟きつつも。目は、蟇郡を捉える。
[メイン] 神志名 さくま : 「…………」
[メイン]
神志名 さくま :
頭を下げ続ける姿。
規則に縛られた妹や自分はあがき、不当だと声を上げようとしたけれど。
……それに囚われて、悔やんでいるのは、他ならぬ……組織の、彼なのかもしれない。
[メイン]
神志名 さくま :
果たして、自分以外に、彼女のことを、そして……
私自身を、こうも助けようとしてくれた人はいたのだろうか。
[メイン] 神志名 さくま : 「……………ごめんなさい」
[メイン]
神志名 さくま :
目頭が、ぎゅっと、熱くなりつつも。
彼を見据えて。
[メイン] 神志名 さくま : 「……本当に、あなた達を……信じても、いいのかしら……?」
[メイン]
神志名 さくま :
神志名 さくまはオーヴァードとなり、妹を助けるために一人でFHに入り、一人で活動してきた。
…………縋るような目で、蟇郡へと見る。
[メイン] 蟇郡苛 : ゆっくりと頭を上げ、眼光が瞳を見つめ返す
[メイン] 蟇郡苛 : 「見ていてくれ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「必ず、信じさせてみせる。それが、大義を謳う者にとっての役割なのだから」
[メイン] 神志名 さくま : 「…………!!!!」
[メイン] 神志名 さくま : ぎゅっと、片腕を握りしめていた力が強まる。
[メイン]
ミスター・VTR :
まずは蟇郡くんに任せてみようとしたら、思った以上の成果が出た。
そう……思った以上過ぎて自分の仕事……なくなってね? というぐらいには。
[メイン] 神志名 さくま : 「……おね、がいっ……じまず……っ……!!!!」
[メイン]
神志名 さくま :
無表情が崩れ、ぽろぽろと、地面に染みを作りながら。
[メイン] 神志名 さくま : 振り絞るような声で、頭を下げる。
[メイン] ミスター・VTR : 「そうか……これがかつてオレさまが負けた“友情パワー”なんだな」
[メイン]
ミスター・VTR :
神志名 さくまは《不死者》だ。
理由はどうあれUGNは放置出来ない……敵に属すると言ってもいい。
だが敵の為にすら頭を下げる蟇郡は、まさに“友情パワー”の三段階目に突入したと言えるだろう。
[メイン] ミスター・VTR : へへ……こりゃあ昔のオレさまが負けるわけだ。
[メイン]
ミスター・VTR :
「君はまだFHに入って間もない。
交戦記録もなければ、こうして交渉にも応じてくれたわけだし、ホワイトハンドの許可も降りる筈だ」
[メイン]
ミスター・VTR :
「妹さんについても全力を尽くす。
少なくともテロリストやるよりはいい道を敷いてみせる……だろ?」
蟇郡にも問いかける。
とはいえ、答えなんてわかりきってる。
[メイン] 神志名 さくま : 蟇郡の誠意、そしてVTRの言葉に、唇を固くしながらも。
[メイン] 蟇郡苛 : VTRの言葉に頷き、柔らかな笑みを岩の様に厳つい顔が作り…
[メイン] 蟇郡苛 : 「…どうか、俺たちを頼ってくれ」
[メイン]
蟇郡苛 :
どこか情けない様な
けれど、何よりも熱心を込めてそんな言葉を送った
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス : middle「くちづけでは長く、愛には短すぎて」登場:任意
[メイン] ガユス : 1d10 (1D10) > 3
[メイン] system : [ ガユス ] 侵蝕率 : 36 → 39
[メイン] 矢澤 にこ : 57+1d10 登場/リザレクト (57+1D10) > 57+4[4] > 61
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] 侵蝕率 : 57 → 61
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] 侵蝕率B : 0 → 1
[メイン] クローディア : 1d10 登場 (1D10) > 2
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 48 → 50
[メイン] ミスター・VTR : 1d10 (1D10) > 8
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] 侵蝕率 : 64 → 72
[メイン] 蟇郡苛 : 55+1d10 登場/リザレクト (55+1D10) > 55+6[6] > 61
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 55 → 61
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス : 支部の会議室。神志名みなは精密検査のためにUGNの関連病院に送られ、あとは結果を待つのみ。
[メイン] ガユス : 事実上、仕事はほぼ全て終わった。
[メイン] ガユス : あとは……簡単に報告書を書いて連絡員に報告するだけだ。
[メイン]
矢澤 にこ :
そんな、質素な造りの会議室の中、黒髪ツインテールの少女、にこはというと
……あまり、浮かない顔で、席に座っていた。
[メイン]
ミスター・VTR :
「──ということで、蟇郡くんの熱い友情パワーにより神志名 さくまさんは泣き崩れ、全米が泣き、投降したというわけでございます」
宇宙友愛協会も真っ青な脚色を交えつつも経過報告を済ませる。
報告の仕方はともかく、脅威の一つを取り除いたのだから大金星と言えるだろう。
[メイン] ガユス : 「神志名みなについては……もう確保した、問題ない。しかし、新しい問題が浮上したな」
[メイン]
矢澤 にこ :
ちらりと、蟇郡の方を向く。
VTRと蟇郡がこの仕事中に起きた出来事について把握したようで
だからこそ……浮かない表情となっていた。
[メイン] 蟇郡苛 : 「端的に言えば、説得が完了しこちらの提案を大幅に飲んでもらった形に……」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…どうした、矢澤。浮かない様子だが」
[メイン]
矢澤 にこ :
《不死者》。その存在は言うなれば、バグとしか言いようが無い。
この世界における、どうしようもないもの。
[メイン]
矢澤 にこ :
蟇郡の健闘により、事は良い方向に進んでいるというのは事実ではあるものの
やはり、改めてこういった現実を目の当たりにし、感じないものが、無いだなんて、言えない。
[メイン]
矢澤 にこ :
「っ……!だ、大丈夫よ、ええ、大丈夫
蟇郡は……お疲れ様、本当に……ありがとう」
[メイン]
ミスター・VTR :
「仕事は粗方終わったと思っていたが……そっちは何かあったのか?」
ガユスの新たな問題について耳を傾ける。
耳がどこかは見たらわかることでしょう。
[メイン] ガユス : 「いや……こっちじゃない、そっちだ」
[メイン] ガユス : 「FHセルの関与が明らかになった以上、放置はできないだろ」
[メイン] 矢澤 にこ : そう、今回この会議室で挙げられる問題点はそっちであった。
[メイン] クローディア : 「ああなるほど」
[メイン] ガユス : 「いつ背後から襲われるかわかったもんじゃない。事実上、家族……姉を人質に取られている状態だ」
[メイン] ガユス : 「当然家族の所在も知られていることになる。危険だ」
[メイン]
矢澤 にこ :
ゆえに、にこが今頭を悩ませていること
─────βトランスという、劇薬に等しいものを使わずに
みなに《写真記憶》を取得させる手段の、確約。
これは言うなれば、今回の任務の範囲外であり。
[メイン]
クローディア :
「まあそれはそうね。UGNとしては対処した方が安全でしょうね」
[メイン]
矢澤 にこ :
今、ガユスが議題として上げているものは、本任務において
急速に対処しなければならないものであり
……当然のことながら、日常の護り手として、UGNの一員となるにこも
そのセルに対処しなければならない、という仕事を持つ。
[メイン] 蟇郡苛 : 「……ああ」
[メイン]
ミスター・VTR :
UGNから依頼されていない事項なので、別にこっちがやらなくても他が担当するということも選択肢としてはある。
だが言われてないから終わり! は誠意に欠けるのもまた事実。
[メイン]
矢澤 にこ :
「………ええ」
こくりと頷く。
[メイン] ガユス : 「クローディアの言うとおりだ。何より、放置すれば今回の仕事が失敗する可能性もある」
[メイン] 蟇郡苛 : 「FHセル…それも、明らかに有害な物に対してUGNである限り。対処の義務はあるだろう」
[メイン] クローディア : 「私は報酬をもらった時点で成功って認識しているけど貴方達はそうじゃなさそうだものね…」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……だが、敵の戦力は未知数だ。それに当初の任務とも大きくズレが出る」
[メイン] ガユス : 「放置すれば報酬を貰いそこねることになるかもしれないと考えればいい。何人かは神志名みなの護衛に残り、何人かは件のFHセル『リメンバーユー』にこちらから打って出るほうが無難だろう」
[メイン]
矢澤 にこ :
そう、みなの姉が加わっているセルの戦力は─────未知数。
だからこそ、その対処に向かうのであれば、それ相応の覚悟が必要であり。
[メイン] ミスター・VTR : 「つまり、オレさま達で対処に向かうべきだと考えているが荒事に変わりないので立候補者を募るというわけですかね」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……見事な要約だ、VTR」
[メイン] ガユス : 「つーより通常業務内だ。俺たちイリーガルの仕事は言われたことやるだけじゃねぇ」
[メイン]
矢澤 にこ :
にこもまた、みなに、そしてみなの姉の日常を守るためにも
考えなければならないものであり、いつものにこであれば、先んじて自ら立候補していたのだが─────。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…すまないな、まだまだ。勝手がわかっていなかった」
[メイン] ガユス : 「ジャームがちょろちょろしてたけどお使いが優先なんでほっときましたなんて、俺が雇い主だったら次から仕事ふらねぇよ」
[メイン]
ミスター・VTR :
「な、なんて意識の高いヤツなんだ……。
こんなイリーガルばかりならいいのに!」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……そう、だろうな」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………わかった、わ……ええ、私も……その案に乗るわ」
[メイン]
矢澤 にこ :
にこの中に憂いがあることは事実だが。
今はそうじゃない、守るものを守らなければならない。
[メイン] ミスター・VTR : 感心しまくっているが、こんなことで感心しているということはVTRがアホ程緩い業務体制で就労していたことが窺える。
[メイン] ガユス : 「最低でも威力偵察は必要だ。むこうはもう仕掛けてきてるんだからな」
[メイン] クローディア : 「……一応言っておくわよ。FHセルの襲撃をするのは危険度が高い任務。別の人たちに報告して任せても特に文句は言われないわ」
[メイン] クローディア : 「まあ危険性が高いがゆえにやっておけば報酬が増えるから私は乗るけどね」
[メイン] ガユス : 「クローディアのいうことはもっともだ。とはいえ、だからってノータッチはありえねぇ。最低でも調べはいれるぞ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「その通りだな……では、そうだな」
[メイン] クローディア : 「乗るって言ってるじゃない。新入りがいるらしいから一応言っておいたのよ。将来的にあの時言っておかなかったせいで別の任務で深追いして死なれたってことにでもなったら後味が悪いしね」
[メイン] 蟇郡苛 : 「矢澤、すまないが。情報収集を手伝ってくれないか?」
[メイン] 矢澤 にこ : ぴくりと反応し、蟇郡の方を向く。
[メイン] 矢澤 にこ : 「ん……そう、ね、仕事はしなくちゃだもの、わかったわ」
[メイン] 矢澤 にこ : 今のにこは、全員が顔合わせしていた時の、あの馬鹿みたいな積極性が見られず。
[メイン] 矢澤 にこ : 何やらそわそわとした様子で、全員の話を聞いては、ただ頷き、相槌を打つ、といったとこしかできていなかった。
[メイン] 蟇郡苛 : …やはり、淀みがあるようだな
[メイン] 矢澤 にこ : 言ってしまえば、コンディションが悪い。
[メイン]
ミスター・VTR :
「いや、オレさまが行こう」
ここで待ったをかける。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………え?」
[メイン] 矢澤 にこ : 目を少し大きくし、VTRの方を向き。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…ふむ」
[メイン] 矢澤 にこ : 「な、なんでよ!別に、情報収集くらいなら、私だってできるわよ!」
[メイン]
ミスター・VTR :
「まーまー落ち着きなさいなって。
オレさまも蟇郡くんに任せっぱなしだからちょっとは仕事したかったのさ」
[メイン]
ミスター・VTR :
「このままだと置き物になっちまう。
ここはオレさまの顔を立ててもらおう」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……気遣いが下手なやつだ」
[メイン]
蟇郡苛 :
苦笑いと共に小声で呟くと
任せる、と言って自身は武器の整備を始める
[メイン]
矢澤 にこ :
なるほど一理はあるような気がした。
若干の過剰気味に反応したのも、今の自分では"頼りない"という
事実を突きつけられたような気がして、図星だったのだ。
[メイン]
クローディア :
「そうね…矢澤さんはFHセルより別の事が気になってそうだしVTRに来てもらう方がよさそうね」
[メイン]
矢澤 にこ :
VTRの気遣いに、無意識にも従い。
にこは、VTRの言葉にこくりと頷き、席に座る
[メイン]
矢澤 にこ :
「うっ………」
またしても、図星。
[メイン]
矢澤 にこ :
クローディアの言う通り、今のにこは、どうやれば「みなの"日常"を取り戻せるか?」ということが、頭が一杯な状態であった。
また、この件に関してもまた、任務外の事情であり、相談するにもできず。
[メイン] クローディア : 「……悪い事じゃないと思うわ。私にとっては気にならないことでも貴方にはとても気になることなんでしょう。その感覚を大事にしなさい」
[メイン] 矢澤 にこ : 「…………」
[メイン]
矢澤 にこ :
少し照れ臭そうに、視線を合わせられず
困り眉を作りながらも。
[メイン] 矢澤 にこ : 「……ありがとう」
[メイン] ガユス : もうちょっと言い方考えろよと思ったが、クローディアに悪意がないことはわかっているので溜息だけで済ませる。こう俺が思っていることもアイツには筒抜けなわけだしな。
[メイン]
ミスター・VTR :
「つっても、神志名 さくまから情報は貰ってるから下調べにはそう時間は掛からなかったことを教える。
丁度裏も取れたしな」
[メイン] クローディア : 「流石ね」
[メイン] ガユス : 「え……? やるじゃねぇか」
[メイン] ガユス : 正直意外だったが、見事な仕事だ。丁度今欲しい情報である。
[メイン]
矢澤 にこ :
そしてVTRの方へ視線を移す。
セル襲撃に、にこが挑む状態ではないとしても
仲間が危険地帯へ行かなければならないということもあるため、真剣に聞く。
[メイン] ガユス : まさに痒いところに手が届く。
[メイン]
ミスター・VTR :
「研究系のセルだから戦闘員はそこまで多くない。
この規模だと全員で行かなくても鎮圧は可能だろうな」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……遠慮なく物を聞いているかと思えば、職務もこなしていたのか」
[メイン]
矢澤 にこ :
本当にこのVTRってロボットは、すごいわね……。
と、内心呟かずにはいられないにこであった。
[メイン] 蟇郡苛 : 分析が得意と名乗るだけはあるか…
[メイン] ガユス : 「そうなると……増援を待つ必要もなさそうだな。迅速に動かないと何されるかわからんし、助かる情報だ」
[メイン] ガユス : 「神志名一家になにかあってからじゃ遅い」
[メイン]
ミスター・VTR :
「ああ。こっちが神志名姉妹を保護したことに気づくのはそう遅くはないだろうしな」
戦闘員は少ないからといって脅威度が低いのかと言われたら、全くそんなことはない。
世を渡る方法は何も戦闘だけではない。
[メイン] 蟇郡苛 : 「では、襲撃班、護衛班を早速振り分けようか」
[メイン] 矢澤 にこ : ガユスの言葉に、思わず膝の上に乗っかる拳に力が入る。
[メイン]
クローディア :
「まあ…増援が入るとその分報酬も減るし私に異存はないわ」
[メイン] 蟇郡苛 : 俺は襲撃側だ、と腕を上げる
[メイン] ガユス : 矢澤を見て、何か思案するように眼鏡を軽くかけ直し。
[メイン] クローディア : 「私も襲撃側ね。こう言うのは人を傷つけるのにためらいを持たない人の方がよさそうだしね」
[メイン] ガユス : 「わかった。なら、俺と矢澤は護衛のために残る。襲撃はクローディア、VTR、蟇群に任せる」
[メイン] 矢澤 にこ : 「っ……………」
[メイン] ミスター・VTR : 特に異論はなかったので了承。
[メイン] 蟇郡苛 : 頷く
[メイン] クローディア : 「わかったわ」
[メイン]
矢澤 にこ :
当然のように、ガユスにも今の状態を見抜かれていた。
こうして事態の把握能力の高いイリーガルであるためか、納得のある部分はありつつも。
なんだか、悔しい、という感情が沸き上がるような思いになる。
[メイン]
矢澤 にこ :
「…………仲間が、危険な場所に行くのを、素直に、はいそうですかって
私は…………」
[メイン] ガユス : ため息を吐きながら、クローディアに軽く視線を向ける。口に出さなくても伝わるならこっちでいいな? 頼みがある。
[メイン]
クローディア :
なにかしら?
そう問うようにガユスに視線を向ける
[メイン]
矢澤 にこ :
何故こんな言葉を紡いでしまったのか分からない。
ただ言えることは、にこという少女は、負けず嫌いだ。
[メイン] ガユス : 矢澤はもしかしたら暴走する可能性がある。こいつはこっちで抑える。かわりに、蟇郡の面倒を見てくれ。
[メイン]
矢澤 にこ :
つまりは、甘えなくない。
確かに今の自分が、戦闘のある場所に向かえば、いくら超越した力があるとはいえど
その制御もままならず、足を引っ張ってしまう可能性すらある。
[メイン] ガユス : 図体は立派だが、中身はまだまだ新米だ。気にかけてやってくれ。
[メイン]
矢澤 にこ :
そんな事実がある中でも、アイドルとして、矢澤にことして
共に非日常に挑む仲間の命を重んじる精神は、捨てたくない。
[メイン] クローディア : 「……矢澤さん気にする必要はないわ。ある意味矢澤さんたちの方が難しいかもしれないし」
[メイン] 矢澤 にこ : 「…………クローディア……」
[メイン]
クローディア :
「面倒見のいいガユスさんが一緒とはいえ大変な気がするわ頑張って頂戴」
ガユスの意志に応えるように首を縦に振る
[メイン] ガユス : 悪いな、あとで一杯くらいなら奢る。
[メイン]
矢澤 にこ :
………そうだ、自分がやらなければいけないこと、それは……途方もないこと。
それを察してくれたクローディアに、そしてガユスに、また、危険地帯へと臨むVTRと蟇郡に。
[メイン] 矢澤 にこ : 席を立ち上がり、そして全員に向けて頭を下げる。
[メイン] クローディア : 酒よりも金と言うふうにガユスにそれとなく金の入った財布を見せる
[メイン]
矢澤 にこ :
「………ごめんなさい、今の私じゃ………だから……
……お願いします!!……みなの、あの子達の日常を、守りたいから……!」
[メイン] ガユス : 情緒のねぇ女だ……!
[メイン]
矢澤 にこ :
戦闘要員は少ないとは言えど、イレギュラーが無いという可能性が無いわけじゃない。
だからこそ、命を懸けた戦いに臨む仲間達に、精一杯の謝意を。
[メイン] ミスター・VTR : 「フッ」
[メイン] ミスター・VTR : 「よし、任せな」
[メイン] ミスター・VTR : 面談に立候補したときよりは頼りになるかもしれない。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…そちらは頼んだぞ、矢澤」
[メイン] ミスター・VTR : いそいそと準備を終えて、部屋を後にする為に背を向けた後。
[メイン] クローディア : 「この手のことには慣れているからこっちは安心して任せて頂戴矢澤さん」
[メイン] ミスター・VTR : 「そういや矢澤に伝えとこうと思ってたんだが」
[メイン] 矢澤 にこ : それぞれの言葉に、つい目頭が熱くなるも。
[メイン]
矢澤 にこ :
「………?」
頭を少し上げ、VTRの方を向き、小首を傾げ。
[メイン] ミスター・VTR : 「神志名さくまは面談の様子を見て『もしかしたら、と思わないでもなかった』そうだぞ」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………………!!!」
[メイン]
ミスター・VTR :
「矢澤がやってきたことはちゃんと伝わってるってことだ!」
じゃあな! と言い残し、部屋を後にする。
[メイン] 矢澤 にこ : VTRの言葉に、内に眠る、アイドルとしての熱い魂が、徐々に燃え始める。
[メイン]
蟇郡苛 :
やりとりを見てニヤリと笑い
自分自身も部屋を去る
[メイン]
クローディア :
「じゃあ私たちは行くわ。そっちはよろしくね」
そう言って部屋を去る
[メイン]
矢澤 にこ :
……私の想いは、お姉さんにも、伝わったんだ……。
それなら……それなら、私は─────ッッ!!!
[メイン] 矢澤 にこ : 「……ええ!!そっちも……頼んだわよ!!」
[メイン] 矢澤 にこ : いつもの矢澤にこの姿となり。
[メイン] 矢澤 にこ : 仲間に、託す。
[メイン] 矢澤 にこ : ─────友情パワーってやつをッ!!!
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] GM : middle「迎え撃つ」登場:任意
[メイン] 蟇郡苛 : 61+1d10 登場/リザレクト (61+1D10) > 61+9[9] > 70
[メイン] クローディア : 1d10 登場 (1D10) > 2
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 61 → 70
[メイン] ミスター・VTR : 1d10 (1D10) > 7
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 50 → 52
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] 侵蝕率 : 72 → 79
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : 都内、某所廃工場。
[メイン]
GM :
使われてから何年か経っているのを表すように、外観は崩れかけ、蔦も侵蝕している。
一見すると、もはや用途は若者たちの肝試しスポットにしか見えないであろうそこ。
[メイン]
GM :
しかし、キミたちは知っている。
ここを根城としているFHセルがおり、そして今もなお、研究を続けているのだということを。
[メイン]
GM :
その工場の入り口付近。
キミたちがそこまで入っても、まだ何も起きていることはない。
[メイン]
ミスター・VTR :
「こんな廃工場が放置されているなんて……。
行政の教えはどうなってんだ教えは!」
[メイン] 蟇郡苛 : 「裏の事情まで含めれば、政府とて対応は火の車だ。ここのセルの裏工作の可能性もある」
[メイン] 蟇郡苛 : 「そう騒いでやるな」
[メイン] クローディア : 「まあそうでしょうね。エフェクトを使えばいくらでもごまかせるでしょうし」
[メイン]
クローディア :
「ほら、入り口の扉を開けてもこの通りだし」
寂び着いた扉を開ける
[メイン] クローディア : そこには外観と変わらない無人の廃墟だけがある
[メイン]
ミスター・VTR :
「しかしねぇ……既にタネは割れてるのだから……」
手元には既に情報は揃っている。
ここまで来たらいくらエフェクトで隠蔽しようが同じ土俵。
[メイン]
GM :
クローディアが扉を開けば、無人の廃墟が広がっているだろう。
しかしそれは、情報通りであれば、欺瞞。
[メイン]
GM :
UGNとして経験があるキミたちならわかるだろう。
認知阻害のエフェクトが張り巡らされている。
[メイン] GM : 解除には知覚難易度8。
[メイン] クローディア : 「そうね。ここは私に任せて頂戴」
[メイン] クローディア : 七色の直感(オーラが見えるやつ)と猟犬の鼻(鼻がきくようになる奴)を使用するからボーナスはつくかしら?
[メイン] 蟇郡苛 : 一歩下がり、クローディアに解除を任せ突撃の準備を整える
[メイン] GM : いいよ +2で
[メイン] クローディア : うわ!
[メイン] クローディア : 6dx+2 (6DX10+2) > 9[2,4,4,4,9,9]+2 > 11
[メイン] GM :
[メイン] GM : クローディアのエンジェルハイロウとしての鋭い感覚は、膜のように広がったエフェクト群を突破するに至り。
[メイン]
GM :
見えた中には、外見とは裏腹に小ぎれいにされた白一面の場所。
そして────
[メイン] イミテーション : 「……おや?」
[メイン]
GM :
朱色の宝石を両手に嵌めて、こちらに振り向く女性が一人。
そして、その女性の手が掲げられた方には。
[メイン]
GM :
上半身は男性の体。
しかし、下半身が赤色の宝石と変質している、何かがあった。
[メイン] クローディア : 「こんにちは。光と音はうまいこと偽装してたようだけど気配と匂いは隠しきれてなかったようね」
[メイン] ミスター・VTR : キッショ。犠牲者っぽい男性ごめんなさい。
[メイン] イミテーション : ごつい宝石を付けた手で、頬をぽりぽり、と掻きながら。
[メイン] 蟇郡苛 : 「こちらはUGNだ、大人しく投降し、実験の被害者を解放してもらおう」
[メイン]
イミテーション :
「ええ~~っと……初めましてだよね?
それなのに、そんな顔でこっちに向いてくるってことは……」
[メイン]
イミテーション :
「UGNかな?
……”リメンバーユー”に対応任せてたんだけど、ダメだったみたいだね」
[メイン] イミテーション : 蟇郡の言葉に、やっぱりか、と頷きながら。
[メイン]
クローディア :
「そうUGNね」
[メイン]
イミテーション :
「ああ、この人は死体だから大丈夫!
流石に私も、生きてる誰かをどうこうするわけじゃないから!」
[メイン] イミテーション : 「……それで、話を付けに来た、ってわけじゃなさそうだけど」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…その通りだ」
[メイン] イミテーション : じ~っと、マイペースに三人の方を見ながら。
[メイン] クローディア : 「ええ貴方たちの日常は今日で終わりよ。大人しく降伏するか暴れて痛い目見るかの二つの選択肢しか今の所はないわね」
[メイン] イミテーション : 一応、パッと死体から手を離しながらも。
[メイン]
イミテーション :
「酷いこと言うなぁ……
私は邪魔してるつもりもないし、するつもりもない
”リメンバーユー”に関しては、自らが実験に志願してきた」
[メイン] イミテーション : 「UGNに不都合でもなくない?」
[メイン] ミスター・VTR : 「言い訳は署で聞きます」
[メイン] 蟇郡苛 : 「事情は解している、だが。そもそも兵器になりうる薬剤。それもαトランスがベースの物を密造している場を抑える意義は大きい」
[メイン] クローディア : 「まあ私も個人としては別に放置していいと思うけどUGNの理念ってのは貴方達の研究を許さないからね」
[メイン] ミスター・VTR : ナチュラルに問題発言出たな。
[メイン] クローディア : 「UGNの仕事な以上は理念に沿った行動をしてないとね」
[メイン]
ミスター・VTR :
「ま、無意味な腹の探り合いなんてやめとけ! やめとけ!
どうせ許してもらえると思ってやってないんだろ!」
[メイン] イミテーション : ちぇ、ダメか、と子どものように舌を出しつつも。
[メイン] イミテーション : 「私は綺麗な物を作ってるだけだし、君たちみたいな綺麗なものを傷つけたくはないんだけどさあ~……」
[メイン] イミテーション : 「それなら、仕方ないね」
[メイン] イミテーション : 無造作に手をかざし、三人の方に赤色の結晶を飛ばす。
[メイン]
クローディア :
「おっと」
即座に弓矢を放ち自分に向けられて飛ばされた結晶を撃ち落とす
[メイン]
蟇郡苛 :
鞭を振り、自分に降りかかる分を弾き
手元へと鞭を返らせる
[メイン]
ミスター・VTR :
「挨拶変わりってわけか。
だがその程度! 超人強度5400万のオレさまにかかれば……!」
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] HP : 28 → 1
[メイン] ミスター・VTR : 「この通りよ」
[メイン] イミテーション : 現れたサッカーボールほどの大きさの結晶は、無力化を狙うようにして。
[メイン] ミスター・VTR : 割とがっつり食らった。
[メイン]
クローディア :
「当たったら結構痛そうね。撃ち落としておいてよかったわ」
[メイン] ミスター・VTR : 「気をつけろ……結構じゃなくてかなり痛い!」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…VTR、敵の分析はしっかりとした方がいいぞ」
[メイン] 蟇郡苛 : 言ってもらえれば庇ったが…
[メイン]
イミテーション :
「わっ、ちょっと傷つけ過ぎたかな……?
ごめんごめん、でもこの程度じゃ引いてくれそうにないよね?」
[メイン] クローディア : 「……いやそれがVTRの分析なんでしょう。わざと食らって威力を調査したのよ。そうでしょ?」
[メイン] ミスター・VTR : 「うーん」
[メイン]
ミスター・VTR :
「そゆこと、ですかな」
違うけどそういうことにしておいた。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…ならばいいが、無茶はするなよ」
[メイン] クローディア : 「というわけでこちらはわざと食らうぐらいの余裕があるから当然引かないわよ」
[メイン]
ミスター・VTR :
「茶番はここまでにして……やることやっちまおう」
交渉に応じるわけでもないならお喋りはここまで。
《ワーディング》展開!
[メイン] イミテーション : 「おっけ~」
[メイン] イミテーション : それと同じほどのレネゲイド量が含まれた、《ワーディング》が展開される。
[メイン]
イミテーション :
VTRのワーディングが、イミテーションの髪を揺らしつつも。
にこりと、笑ったままで受けて。
[メイン] イミテーション : 衝動判定、難易度8
[メイン] クローディア : 1dx+1 意志 (1DX10+1) > 8[8]+1 > 9
[メイン] 蟇郡苛 : 5dx+1 (5DX10+1) > 9[4,4,6,8,9]+1 > 10
[メイン] ミスター・VTR : 6dx+1 (6DX10+1) > 8[1,2,3,6,7,8]+1 > 9
[メイン] ミスター・VTR : 2d10 (2D10) > 16[7,9] > 16
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] 侵蝕率 : 79 → 95
[メイン] クローディア : 2d10 侵蝕率 (2D10) > 18[10,8] > 18
[雑談] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 52 → 70
[メイン] 蟇郡苛 : 70+2d10 衝動判定 (70+2D10) > 70+11[3,8] > 81
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 70 → 81
[メイン] GM :
[メイン] GM : UGNとFH。信念のもとに、争いは起こる。
[メイン] GM : 1ラウンド目
[メイン] GM : セットアッププロセス
[メイン] クローディア : 私からは特にないわ
[メイン] イミテーション : 《ソードマスター》
[メイン]
ミスター・VTR :
な
に
も
[メイン]
蟇郡苛 :
《ソードマスター》使用
達成値を+LVx3
[メイン] GM : イニシアチブプロセス
[メイン] イミテーション : 「じゃあ、はい」
[メイン] イミテーション : かちんと、両手についた宝石が鳴り。
[メイン] イミテーション : 《加速する刻》
[メイン]
ミスター・VTR :
はや
「なにっ 光速い」
[メイン] GM : イミテーションの手番。
[メイン] イミテーション : 《サンドシャード》《砂の刃》《クリスタライズ》
[メイン] イミテーション : 対象はVTR、蟇郡、クローディア
[メイン] 蟇郡苛 : ドッジはできないのでガード
[メイン] クローディア : 私は一応ドッジするわ
[メイン]
ミスター・VTR :
オレさまは超人なのでややこしいことはしない
命中ダイス来い
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率B : 0 → 1
[メイン] イミテーション : 5dx+29 (5DX10+29) > 10[2,4,8,8,10]+6[6]+29 > 45
[メイン] イミテーション : 5d10+21 装甲無視 (5D10+21) > 32[6,7,6,10,3]+21 > 53
[メイン] クローディア : 2dx ドッジ (2DX10) > 9[2,9] > 9
[メイン] クローディア : はい命中
[メイン] ミスター・VTR : 1d10 (1D10) > 7
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] HP : 28 → 0
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] 侵蝕率 : 95 → 102
[メイン] 蟇郡苛 : 81+1d10 登場/リザレクト (81+1D10) > 81+6[6] > 87
[メイン] system : [ クローディア ] HP : 23 → 0
[メイン] system : [ ミスター・VTR ] HP : 1 → 7
[メイン] クローディア : 1d10 リザレクト (1D10) > 6
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 81 → 87
[メイン] system : [ クローディア ] HP : 0 → 6
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 70 → 76
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] HP : 0 → 6
[メイン] イミテーション : イミテーションが持ち上げた日本刀は、三人に投げつけた瞬間に結晶の刃と変貌する。
[メイン] イミテーション : 鋭い刃が、まるで噛みつくかのように切りつける。
[メイン]
ミスター・VTR :
ミスター・VTRは今一番イケてると評判のRMAアーマーを纏っている。
何と行動値を上げつつ装甲も15あるという優れもの!
[メイン]
ミスター・VTR :
しかし!
《加速する刻》と《クリスタライズ》のコンボにあえなく散ってしまったのだった。
[メイン]
蟇郡苛 :
鎧の如き白ランも結晶の刃の前に破れ
真っ赤な血が滲む 深く突き刺さった刃を押し出すように肉が盛り上がり……
[メイン] 蟇郡苛 : 「ぬうぅぅぅぅ!!!」
[メイン]
ミスター・VTR :
「オレさまの装甲がこうもあっさりと……!
口だけのサイコ野郎じゃなかったということか!」
[メイン]
クローディア :
「速い…」
弓矢で撃ち落とす暇もなく食らってしまう
リザレクトで耐えるが何発も食らいたいものではない
[メイン] イミテーション : 3人の様子に目を細めて。
[メイン]
イミテーション :
「これでも引き下がらない……
うん、傷つけるのがもったいないくらいの……綺麗さだ!」
[メイン] イミテーション : 少年のように、目をキラキラと輝かせながらも。
[メイン]
ミスター・VTR :
「キモさも一級品というわけか
やりますね」
[メイン]
クローディア :
「純粋にあなたにとってきれいな物を求めているわけね…」
七色の直感で本気でそう思っていることが分かってしまう
[メイン] GM : イニチアチブプロセス挟み、VTRの手番。
[メイン]
ミスター・VTR :
「蟇郡くん、クローディアくん。
見ての通り相手はキモ強いが……やれるか?」
[メイン] 蟇郡苛 : 「でなければ、武器を取る意味もない……お前はどうする?」
[メイン] クローディア : 「ほかの奴らの所に行く気なのね……私はやれるけど……蟇郡君は大丈夫かしら?」
[メイン]
ミスター・VTR :
なにっ先読み。
そういやクローディアは読心的なアレを使えるんだったか。
[メイン] 蟇郡苛 : 「問題ない、元よりデータの流出への対策も必要ではあった VTR,、任せるぞ」
[メイン] ミスター・VTR : やれやれ、どうやら無用な気遣いだったようだ。
[メイン] ミスター・VTR : 「後は任せたぞ……地球の子らよ……」
[メイン] ミスター・VTR : 逃走!
[メイン]
クローディア :
「ならいいわ。他の連中はあっちの方角から逃げている気がするからお願いね」
VTRに残党がいる方向を告げる
[メイン]
ミスター・VTR :
「多対一は得意なんだ、任せろ」
方向を告げられたので指示に従った。
[メイン] GM : ミスターVTR、戦闘離脱。
[メイン] GM : イニシアチブ挟み、クローディアの手番。
[メイン] クローディア : 「うまいことVTRはこの場で一番危険なところから抜け出したわね。蟇郡くんも生き残りたいならああいう立ち回りを覚えておきなさい」
[メイン]
イミテーション :
宝石を食らったとしても、平然と。
逃げ出したのではなく、別の輝きを見つけに行ったようなVTRに、目を細めつつも。
[メイン] 蟇郡苛 : 「背後に誰もいなければ、俺とて余計な真似はしないが……」
[メイン] 蟇郡苛 : 「今は、退く事はできぬだろうな」
[メイン] クローディア : 「そう…真面目なのね。じゃあ早い所貴方が引けるように片づけさせてもらうわ」
[メイン] イミテーション : 「片付くだなんて、そんな安々と見られちゃ困るなぁ」
[メイン] イミテーション : にこりと笑いつつも、クローディアに目を向ける。
[メイン] クローディア : 「ええ、安くは見てないわよ。でもそもそもここで戦闘して本当にいいのかしら? あなたのコレクションが傷つくの怖くないの?」
[メイン] クローディア : そう言って多くの弓矢をつがえ彼女と彼女の芸術品に狙いをつける
[メイン] イミテーション : 「…………!!」
[メイン]
クローディア :
「降伏したらやめてあげるわ。どうする?」
[メイン] イミテーション : 「ん~~~~」
[メイン] イミテーション : 「とはいえ、それは嫌かな」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…どうやら無駄のようだな」
[メイン]
クローディア :
「ふーっ…面倒ね」
発射する
[メイン]
クローディア :
コンボ【皆死ね矢」
コンセントレイト+ペネトレイト+ブルータルウェポン+天からの目+スプリットアタック コスト15
7DX7+17 装甲無視 攻撃力23+1D
対象はイミテーションと四つのコレクション
[メイン] クローディア : 8dx7+17 ダイスボーナスで一つ増えるわ (8DX7+17) > 10[1,3,3,7,7,9,10,10]+10[1,1,4,4,8]+4[4]+17 > 41
[メイン] クローディア : 23+5d+1d 装甲無視 (23+5D10+1D10) > 23+30[10,7,3,1,9]+4[4] > 57
[メイン] イミテーション : 4dx+1 ドッジ (4DX10+1) > 10[6,6,9,10]+9[9]+1 > 20
[メイン] イミテーション : ヒット
[メイン] クローディア : 「私は本気よ…脅しじゃないわ」
[メイン] system : [ イミテーション ] HP : 0 → -57
[雑談] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 76 → 91
[メイン] イミテーション : 「…………ッ!」
[メイン] GM : クローディアのつがえた矢が、同時に5つの方向へと放たれる。
[メイン]
GM :
イミテーションの背後にあった宝石に、ぴしりとヒビが入り。
ぱきん、と割れながらも。
[メイン]
イミテーション :
「……やるね、これが……君の本気か
あの宝石が綺麗だと思わないから、撃ったのかな」
[メイン] イミテーション : 冷や汗を垂らしつつも、割れた宝石に惜しむように目をやりながら。
[メイン] クローディア : 「私には宝石の価値は大金と交換できるって部分しかないわね。つまり結構重要かしら?」
[メイン] クローディア : 「でもまあ…人を殺すのって結構気分が悪いからそれを止められる可能性があるなら撃つわね。元々私の物でもないし」
[メイン] イミテーション : 矢が貫いた胸元を抑えつつも、徐々に見上げて。
[メイン]
GM :
イニシアチブプロセス
イミテーションの手番
[メイン]
イミテーション :
「嫌いじゃないならよかった!
それなら、あなた自身が宝石にでもなってみる?」
[メイン] イミテーション : もう一度、宝石同士、かちんと指が鳴らされる。
[メイン] イミテーション : 5dx+29 対象は二人 (5DX10+29) > 8[4,4,4,7,8]+29 > 37
[メイン] クローディア : ドッジするわ
[メイン] 蟇郡苛 : ガードだな
[メイン] クローディア : 2dx (2DX10) > 4[3,4] > 4
[メイン] クローディア : 命中ね
[メイン] イミテーション : 4d10+21 装甲無視 (4D10+21) > 18[1,8,2,7]+21 > 39
[メイン] クローディア : 1d10 リザレクト (1D10) > 6
[メイン] system : [ クローディア ] 侵蝕率 : 91 → 97
[メイン] 蟇郡苛 : 87+1d10 登場/リザレクト (87+1D10) > 87+8[8] > 95
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] 侵蝕率 : 87 → 95
[メイン]
クローディア :
「ぐっ…私自身が大金になるのは嫌ね…」」
またしても食らうこれを回避するのはおおよそ不可能だろう
[メイン] system : [ 蟇郡苛 ] HP : 6 → 8
[メイン] イミテーション : 再び、二人の元に刃のように鋭い宝石が飛来する。
[メイン] 蟇郡苛 : 「グッ……!!」
[メイン]
イミテーション :
リザレクトをしなければ、傷口を元に毒のように宝石と化すようなもの。
それが二人の所に刺さりながらも。
[メイン]
蟇郡苛 :
食い込んだ刃を押し出すたびに
傷口は抉られ増す痛みを気合いで押さえつけ
機会を窺い続ける
[メイン] イミテーション : 二人の様子に、目を細める。
[メイン]
イミテーション :
「これでも、まだ引かない……
痛くないの?あんまり、傷物になるのは良くないと思うんだけど」
[メイン] イミテーション : そして、跳ね返すようにこちらを見つめる蟇郡に目をやりながら。
[メイン] GM : イニシアチブプロセス挟んで蟇郡の番
[メイン] 蟇郡苛 : 「ッ……痛みを理由に、守ると決めた物を手放すのなら……!!」
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺の価値などあるものか……」
[メイン] イミテーション : 目を細めながらも、こちらは玉切れのように、だらんと手を下げて。
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺が守るべき物は、まずに人の価値、身体の痛みなど……」
[メイン] 蟇郡苛 : 「気に留める価値もない」
[メイン]
蟇郡苛 :
白兵攻撃
グリーフローズ使用
[メイン] 蟇郡苛 : 2dx+10 (2DX10+10) > 4[1,4]+10 > 14
[メイン] イミテーション : 4dx+1 ドッジ (4DX10+1) > 10[1,4,5,10]+2[2]+1 > 13
[メイン] 蟇郡苛 : 2d10+25 (2D10+25) > 8[2,6]+25 > 33
[メイン] 蟇郡苛 : グリーフローズを使用した攻撃で相手にダメージを与えた対象は、ラウンド中達成値が−5
[メイン] system : [ イミテーション ] HP : -57 → -90
[メイン] イミテーション : 「…………ッ!」
[メイン]
蟇郡苛 :
鞭にて空を叩き、空を叩き
何重かのフェイントをしかけ、叩きつける
[メイン] イミテーション : 攻撃に構え、避けようとする動作を見せるも。
[メイン] イミテーション : 回避のため、前にとんだイミテーションには────鞭。
[メイン] 蟇郡苛 : 「これでも立つなら……!!」
[メイン]
蟇郡苛 :
勢いよく振り抜き、再び鞭を構えると同時に
懐の脇差しにも手を伸ばす
[メイン]
蟇郡苛 :
これ以上は、ガムシャラに挑む他無く
どちらの命の補償も仕切れない
[メイン] 蟇郡苛 : …最後の一線、レッドラインはすぐそこだ
[メイン] 蟇郡苛 : 「…どうする、諦めるのなら。今が最後になるやもしれんぞ」
[メイン]
イミテーション :
鞭から与えられた衝撃波に、イミテーションの体は。
置かれていた機材をクッションに吹き飛ばされる。
[メイン] イミテーション : 万全の状態ではともかく、先ほどクローディアに撃ち抜かれた矢は、イミテーションがかまえた守りを取り払っていた。
[メイン] イミテーション : 二人が与えた衝撃からか、まるで結晶のようにイミテーションの顔にヒビが入っており。
[メイン] イミテーション : 「………………」
[メイン]
イミテーション :
羨ましそうに、けれど、恨めしそうに。
じっと、二人を見つめて。
[メイン] イミテーション : 「……人っていうのは、綺麗だね」
[メイン] イミテーション : 指を鳴らし、宝石同士がかちんとなれば。
[メイン] イミテーション : 《瞬間退場》
[メイン]
GM :
一瞬の隙。
なり替わるように、イミテーションの姿は、宝石そのものと化していた。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…逃した、のか」
[メイン] クローディア : 「そうね……少なくとももうこの近辺にはいないわ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…仕方がない」
[メイン] 蟇郡苛 : 「奴の性質は、立ち会ってある程度は理解できた……少なくとも、報復でさくまの家族に手はつけないだろう」
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺達は、俺たちの仕事を終わらせるしかないな…」
[メイン] クローディア : 「そうね。残党がいないかきちんと確認しないとね」
[メイン] 蟇郡苛 : 頷くと、矢澤達が待つ施設の方向へと目を向け
[メイン] 蟇郡苛 : 「…そちらは、お前達が頼りだ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「……頑張れよ」
[メイン] 蟇郡苛 : 届くわけもない激励を口にすると施設の奥へと進んでいく
[メイン]
クローディア :
大丈夫かしらね…と心配するように矢澤さんたちを少し心配した後、残党の気配を探り奥へと進む
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] 蟇郡苛 : 数分後、さくまの元へと端末から連絡を入れる
[メイン] 蟇郡苛 : 「こちら、蟇郡苛だ。FHセルの制圧を完了した……」
[メイン] 神志名 さくま : 『……えっ……!?』
[メイン]
神志名 さくま :
電話から聞こえる声は、驚きだ。
もちろん彼の言葉を信じていた。けれど、こんなに直ぐにも、対処してくれるとは。
……FHセルも簡単に倒せるものでは無いというのに。
[メイン]
神志名 さくま :
『……私のために……きっと、怪我も沢山したんじゃ……
……平気?』
[メイン] 蟇郡苛 : 「怪我なら癒える、それよりも……」
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺の仲間は、今悩みながらもみなのために動いている。そちらを見に行ってやってくれ」
[メイン] 蟇郡苛 : 説得の助けになるやもしれないという打算もあるが……何より
[メイン] 蟇郡苛 : 「重大な事だからな、家族と共にいた方が安心できるだろう」
[メイン] 神志名 さくま : 『……蟇郡さん』
[メイン]
神志名 さくま :
『……ありがとう。
あなたって……やっぱり、優しいのね』
[メイン] 神志名 さくま : 声は、震えつつも、とても嬉しげに。
[メイン]
神志名 さくま :
彼は、彼らは体を掛けて、私たち姉妹の"風紀"を取り締まってくれた。
……そこまでする義理も無いのに、まさしく正義の申し子のように。
[メイン]
神志名 さくま :
『……泣いてばっかりじゃ務まらないわね
ええ……あの子がたとえ忘れたとしても……』
[メイン]
神志名 さくま :
リメンバーユー
『覚えてあげるのが、役目だから』
[メイン]
神志名 さくま :
『もちろん……あなたのことも、ちゃんとね』
電話越しに、にこりと微笑みつつ。
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺一人で助けたわけではない、後二人と……向こうに俺の仲間達が二人いる」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…この件が落ち着いたら、会ってやってくれ。性格は色濃いが、いい奴らだ」
[メイン] 神志名 さくま : 『……会えるまでは……きっと長くなりそうね』
[メイン] 神志名 さくま : ホワイトハンドに捕まるとはいえ、当分は監禁生活だろう。安全性が立証されるまで、さくまへの見舞いは出来るかはわからない。
[メイン]
神志名 さくま :
『……けれど、ええ。約束、ね
私も、妹も助けてくれた人達に……お礼を言うまで、根負けする訳には行かないわ』
[メイン]
神志名 さくま :
『私、これでもお姉ちゃんだから』
くすり、と笑いつつも。
[メイン] 神志名 さくま : 「……こんなにボロボロになるまで、お疲れ様よ」
[メイン]
神志名 さくま :
と、電話越しではなく。
蟇郡の後ろから声をかけながら。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…!?」
[メイン] 神志名 さくま : 「来ちゃった!」
[メイン]
神志名 さくま :
にこり、と笑う。
最初にみせた無表情そうな、冷たい印象はない。
[メイン] 神志名 さくま : むしろ、これが────彼女自身の日常としてのあるべき姿のように。
[メイン]
蟇郡苛 :
…氷を連想させる、悲痛な色とは違い
その笑顔は草花の様に、どこにでもある物だった
[メイン] 蟇郡苛 : ……少し、安心した
[メイン]
蟇郡苛 :
彼女は確かに戻れるのだ
変化さえあれど、自分自身の帰る場所へと
[メイン] 蟇郡苛 : そのことを確信して、ひとまずは胸を撫で下ろし──
[メイン]
蟇郡苛 :
期待、否、信頼を
離れた場所で寄り添う仲間へ向けた
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] GM : climax「forget you」登場:任意
[メイン] ガユス : 1d10 (1D10) > 3
[メイン] 矢澤 にこ : 61+1d10 登場/リザレクト (61+1D10) > 61+10[10] > 71
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] 侵蝕率 : 61 → 71
[メイン] system : [ ガユス ] 侵蝕率 : 39 → 42
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : UGNでの検査は終了した。
[メイン]
GM :
オーヴァード「神志名 みな」の侵食率は103%。
本人が望んでいる、ということもあり────彼女の処分は、保護から凍結へと下された。
[メイン] GM : 処分が決まった今、すぐにでも彼女は護送車に乗り、冷凍場に向かうことになるだろう。
[メイン] 神志名 みな : 「…………」
[メイン] 矢澤 にこ : そんな手続きが運ばれようとしている中─────。
[メイン]
矢澤 にこ :
道の奥から、黒のツインテールをこれでもかと暴れ散らかせながら
真っ直ぐ突っ走ってくる、一人の少女が。
[メイン]
神志名 みな :
当のみなはぼぉっと、窓から外を見ていた。
そして決心したかのように、足を動かしていた。
[メイン] 矢澤 にこ : 「ちょぉぉおおおおおっと待ったぁぁああああああああッッ!!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
決死の血相で、スクールアイドルであることを忘れているのか
汗も、これでもかというくらいに搔きながら。
[メイン]
神志名 みな :
廊下を進んでいく。
氷の棺へと、封じ込められる、その歩みを止めないために────。
[メイン] 神志名 みな : 「…………!?」
[メイン] 矢澤 にこ : UGN職員に、お願いします!!その子は─────まだ、間に合います!!!
[メイン]
神志名 みな :
びくり、とその大声に。
俯いていた顔を上げると。
[メイン] 矢澤 にこ : と、大きな声を上げ、そして大きく頭を下げた後。
[メイン] 矢澤 にこ : みなの方へと顔を向ける。
[メイン] 神志名 みな : 「……どうして、ここに……」
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────にっこにっこに~ッ!!♪」
[メイン]
矢澤 にこ :
ぜぇ、ぜぇ、と肩で息をしながら
大汗を拭わずに、視線の合ったみなに、にっこり笑顔を向ける。
[メイン] 矢澤 にこ : 「どうしてって─────言ったじゃないッ!」
[メイン]
神志名 みな :
みなの顔は、いっぱいいっぱいだった。
困惑、悲しみ、そして────嬉しさ。
全てが混じったような顔で、にこへと目をやる。
[メイン] 矢澤 にこ : 「私は、みな!あなたの抱える問題を、全部解決してやるって!!」
[メイン] 神志名 みな : 「…………っ……!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
「……もちろん、分かってるわッ、困難も困難……!!
エフェクトを手に入れるなんてのは、そんな楽じゃない!
………だからって、だからって私は……!」
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────必死に、自分を押し殺して……!!
家族と、友達とッ、離れ離れになる道を選ぶ、あなたをっ……!!!」
[メイン]
神志名 みな :
その言葉に、手を握りしめる。
手の甲に『超絶可愛いアイドル、矢澤にこと会いました』、と書かれた手を。
[メイン] 矢澤 にこ : 言葉を紡ぎながらも、にこは熱い涙を溢し始める。
[メイン] 矢澤 にこ : そして、無理矢理扉を開け、みなの腕を取る。
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────絶対に、見捨てられないんだからッ!!!」
[メイン] 神志名 みな : 「……ぅ、う……!」
[メイン] 矢澤 にこ : UGN職員らの制止も入ることだろう、それでもにこは、止まらない。
[メイン] 矢澤 にこ : 言ってしまえばこれは、問題行動だ。
[メイン]
矢澤 にこ :
UGNの、"正規"の手続きを妨害している。
イリーガルとしてあるまじき行為。不良少女だ。
[メイン]
矢澤 にこ :
決して賞賛されるべきものでもない。
─────しかし、それでもにこは、止まらない。
[メイン] 矢澤 にこ : 「みなッッ!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「初めましてッッッ!!!!」
[メイン]
神志名 みな :
にこに腕を掴まれて、流されていくかのように、手を引っ張られつつも。
その気持ちに反するように、ぐっと、手を反対側に引っ張る。
[メイン] 矢澤 にこ : 「私は、矢澤にこッッ!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────あなたの、スーパースクールアイドルよッ!!!」
[メイン] 神志名 みな : 「……ぁ…………」
[メイン] 矢澤 にこ : 涙は止まらない。暴走も止まらない。
[メイン] 神志名 みな : 高々に、そう”自己紹介”を繰り返す彼女に、ぐっと、唇を詰まらせつつも。
[メイン] 神志名 みな : 「……どうして……!どうして……!!!」
[メイン]
神志名 みな :
周りの静止も構わず、こちらに手を伸ばし、掴もうとする彼女。
押しのけても、引っ張ることを辞めない、彼女。
[メイン]
神志名 みな :
「あなたは、私だけのアイドルじゃなくていいじゃない……!
……明日には、あなたを忘れてる私を、どうして……気にするの……!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
みなの腕を、ぐいっと引っ張り
そして顔同士を至近距離まで持っていき。
[メイン] 矢澤 にこ : みなの青い瞳を覗き込むような、真っ赤な瞳を向けながら。
[メイン]
神志名 みな :
みなは、きっと明日にはこの出来事を忘れているかもしれない。
彼女が危険と違反を犯して向かったこの行為すらも、記憶の片隅にも留めておけないかもしれない。
[メイン]
矢澤 にこ :
「─────嫌なのよ……!手の届く場所にいるのに
今にも消えてしまいそうな存在を、そのままにするのは……!
……そんなの、もう二度と……!嫌なのっ………!!!」
[メイン] 神志名 みな : こちらをのぞき込む、透き通る赤の瞳に、息を呑みながらも。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………聞いて、みな」
[メイン] 神志名 みな : 「…………え……?」
[メイン] 神志名 みな : 反抗していた手が、緩む。
[メイン] 矢澤 にこ : 真剣な表情で、みなを見つめる。
[メイン] 神志名 みな : 「……もう……二度、と……?」
[メイン] 矢澤 にこ : こくりと、頷き。
[メイン]
矢澤 にこ :
「……私は、UGNに来る前は、普通のスクールアイドルだったの
私は、アイドルというものに強い感動を覚えて、それで……
そこから私も、誰かに笑顔を届けられる存在になってみたいって」
[メイン]
矢澤 にこ :
「そう思って、泥を啜ってでも、足掻いて足掻いて……!!
………それで私は、大舞台に立とうとした……!!!
でも─────!!!………」
[メイン] 神志名 みな : 「………………」
[メイン] 矢澤 にこ : にこの眉がへし曲がる。苦虫を嚙み潰したような顔となり。
[メイン]
矢澤 にこ :
「………私達を応援してくれたファンのみんなが……
……ジャームによって…………」
[メイン] 矢澤 にこ : みなの手を握る力が、より強くなる。
[メイン]
矢澤 にこ :
今でも覚えている。頭の中にこびりついている。
その悲鳴が、飛び散る血が。
[メイン]
神志名 みな :
みなのために泣き、怒ってくれた彼女が……
……一番悲痛そうな顔を、みなに向けている。
[メイン]
矢澤 にこ :
「………今まで私が届けてきた笑顔が、全部……一瞬で……
……目の前で、無くなっていくのを、ただ、見るだけしかできなくて……!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 「………うんざりなのよッッッ!!!!!」
[メイン] 神志名 みな : 「…………にこ……ちゃん……」
[メイン]
矢澤 にこ :
「ねぇ!!みな……!!!
……あなたは、どうなのッ………!?
私だけじゃない……!お姉さんだって、あなたのことを、想っているのよッ!」
[メイン] 矢澤 にこ : 強く、みなを見つめる。
[メイン]
矢澤 にこ :
「……本当に、これでいいって、思ってるのっ………!?
…………みなは、どう、なのっ………!!!」
悲痛な顔で、肩を、腕を震わせながら。
[メイン]
神志名 みな :
覚えている。みなは、覚えている。
ジャームによって、日常が壊されていたことを。
姉と覚えられない人が、目の前で庇った事で、死にかけたことを。
[メイン] 神志名 みな : それは、目の前の彼女も────同じだった。
[メイン]
神志名 みな :
これで、いい。凍結されて、記憶も、絆も、何もかも封じ込めて、それでおしまい。………いいのに。
[メイン] 矢澤 にこ : 見つめる。
[メイン] 矢澤 にこ : あなたを、放したくない。
[メイン] 矢澤 にこ : そんな瞳で。
[メイン]
神志名 みな :
目の前で見つめる女の子は、私のために、涙で腫らした目を向けて、眉を曲げている。
私のことを覚えてくれている。覚えようとしてくれている。
[メイン] 神志名 みな : そんな光景を、忘れる、のは。
[メイン] 神志名 みな :
[メイン]
神志名 みな :
ロイス取得
矢澤 にこ
〇私は、忘れたくない……!!!!/覚えさせて……!!
[メイン] system : [ 神志名 みな ] ロイス : 0 → 1
[メイン] 神志名 みな :
[メイン] 神志名 みな : にこの腕を、力いっぱい握り返す。
[メイン] 神志名 みな : 下に向けていた顔が、ゆっくりと、にこに向けられて。
[メイン] 神志名 みな : 「…………助けて、にこちゃん……」
[メイン] 矢澤 にこ : 護送車の外の光が、差し込まれる。
[メイン] 神志名 みな : ぽろぽろ、と。
[メイン] 矢澤 にこ : にこの背後から。
[メイン] 神志名 みな : 熱い涙を、にこの手に、点々と。
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────当ったり前でしょうっ!!!!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
ぼろっぼろに、鼻水も垂らしながら大号泣しながら。
力強く、思いっきりみなを─────抱き締める。
[メイン] 神志名 みな : 「っ……ぅ、ぐっ……………!!!」
[メイン]
矢澤 にこ :
小さな体からは考えられないほど強い力で
小さな体からは考えられないほど熱い体温で
─────みなの不安を全て、包み込むように。
[メイン] 矢澤 にこ : 「う゛わ゛ぁ゛あ゛ああぁぁああぁああぁああぁああんっっ!!!」
[メイン]
神志名 みな :
「ぅぁあ゛あ゛あ…………!やだよぉ、忘れたくないよぉ……
ひっぐ、うぅあああ゛あ………!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : みなの言葉に何度も、何度も頷く。
[メイン]
神志名 みな :
ぼろぼろに、にこの服に染みが付くくらいに、大号泣する。
弱い力で、けれど、頼るように────抱き締め返す。
[メイン]
矢澤 にこ :
「よく、言ってくれた、わっ……!!!あ゛りがとうっ……!!!
みな………!!!大きな一歩を……!ありがとうっ………!!!!!」
[メイン]
神志名 みな :
小さな体からは考えられないほど大きい不安が
小さな体からは考えられないほど大きい絶望が
─────にこの想いで全て、包み込められるように。
[メイン]
矢澤 にこ :
「絶対に……!!忘れさせないんだからッ………!!!
このっ、スーパースクールアイドル……!!矢澤にこの、ことをっ!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 可愛いって言ってくれたのは、あなただけなんだからっ!!
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン]
矢澤 にこ :
ロイス取得
神志名 みな
〇あなたを忘却の彼方に置いていったりなんかしないわ……!!!/一緒に─────行きましょうっ!!!
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] system : [ 矢澤 にこ ] ロイス : 2 → 3
[メイン] ガユス : 部屋の外。廊下の隅の自販機の前で、紙コップに入ったコーヒーを片手に……ここまで聞こえてくる二人の少女の泣き声を聞きながら、苦笑を漏らし。
[メイン] ガユス : 「どうやら、彼女を凍結する必要はなさそうですね、エルマさん」
[メイン] ガユス : 先程レポートを渡した連絡員に、そう呟く。
[メイン] エルマ : 「全くだ……待機してる彼らには、頭を下げてこなくてはな」
[メイン] エルマ : 同じく苦笑しつつも、どこか微笑ましそうに、口角は上げつつ。
[メイン] ガユス : 「まぁそれくらいは彼らの仕事ですから、いいでしょう」
[メイン] ガユス : 本来凍結は最後の手段の一つ。出来る限りUGNとしては取るべきではない手段。待機も急な取り辞めも、それこそ仕事の内だ。
[メイン] ガユス : いくらでも待たせて、いくらでもキャンセルすればいい。安楽死だって、採用してる国ではギリギリまでキャンセルができるようにしている。
[メイン] ガユス : 同じことだ。しなくていいことは、しなくてすむならそれでいい。
[メイン] ガユス : 「それより、あの姉妹……特に姉のほうですけど、くれぐれも穏当な扱いを頼みますよ。ホワイトハンドに話を通せるだけの材料は揃っていると思いますけど、どこから横槍が入るかわかったもんじゃないですからね」
[メイン] ガユス : 「折角ケチのつかないハッピーエンドになったのに、お姉ちゃんだけ酷い目にあっちゃあ台無しでしょう」
[メイン] エルマ : ガユスに、む、と眼鏡をかけ直しながらも向き直り。
[メイン]
エルマ :
「ああ、もちろんだ
この任務を君たちに言い渡したのは私だ。
それが上手くいったのなら……その位は責任を持たなくてはな」
[メイン] エルマ : ホワイトハンドに話を付けられるように色々と集めてくれたのもそちらだが……その力には目を見張るばかりだ。
[メイン]
エルマ :
「ガユス、そして君たち……今回の任務、完璧にこなしたことについて……
私個人としても、感謝を伝えたい」
[メイン] エルマ : 眼鏡の奥から、ガユスへと視線を送りつつ。
[メイン] ガユス : それを、ガユスは苦笑で返し。
[メイン] ガユス : 「いえ、仕事ですから」
[メイン] ガユス : そう言って、コーヒーを飲み干し、空になった紙コップを屑篭に放り投げると……そのまま歩き出す。
[メイン] ガユス : しかし、偉そうに矢澤の暴走はこっちで抑えるなんて言っておいて、このザマか。
[メイン] ガユス : まぁ、いいだろ。
[メイン] ガユス : 俺がやるより良い結果になった。
[メイン] ガユス : 何事も、適材適所だ。
[メイン] ガユス : 嫌な思い出より、良い思い出が残るなら、それに越したことはない。
[メイン] ガユス : さて、それでは……後は若い人たちに任せますかな?
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス :
[メイン] ガユス :
[メイン] 蟇郡苛 : 蟇郡苛ED『また逢う日まで』
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] 蟇郡苛 : いくつかの土産を指先にかけ──土産の量自体は、本や資料などで嵩んだ結果抱える程だが──見舞いへ向かう
[メイン]
蟇郡苛 :
幾つかの許可証や、書類などの処理を終わらせ
足を踏み入れさくまの元へ向かう
[メイン]
蟇郡苛 :
”ジャーム“そう認定された者の中でも
若干の理性……もしくは、その模倣を見せる者を収容する為に作られた施設
[メイン] 蟇郡苛 : 「……やはり、その分広く。大きいな」
[メイン]
蟇郡苛 :
暴走による不可逆な変形
それを前提としてか、通路自体も蟇郡が潜る必要のない程大きな物もあるが……
[メイン]
蟇郡苛 :
「…地図が渡されるわけだ」
パンフレットを開きながらぼやくと、教えられた場所へ向かい……
[メイン] 蟇郡苛 :
[メイン] 蟇郡苛 : 「見舞いだ、神志名」
[メイン] 蟇郡苛 : そう言って、さくまに合わせたサイズの部屋を見つけドアを潜る
[メイン] 蟇郡苛 : 「…置き場はあるか?」
[メイン]
神志名 さくま :
さくまは、ベッドに腰掛けながら、本に向けていた目をそちらへと移す。
それは前回、蟇郡が置いてくれてたものであり。
[メイン]
神志名 さくま :
「ええ、受け取っておくわ
いつもありがとうね、持ってきてもらったのも面白かったわよ」
[メイン]
神志名 さくま :
にこり、と軽く微笑みながら、その土産を受け取る。
わ、とその重さに声を出しながら。
[メイン]
神志名 さくま :
「こんなにたくさん……
重かったでしょうに、でも……嬉しいわ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「中身は色々だが、まずは上の方の箱を取るといい。饅頭が入っている」
[メイン] 蟇郡苛 : 「…後、知人の何人かがコロッケやら。トランプやらを渡してきたので、それもある」
[メイン]
神志名 さくま :
「お饅頭……!?
いいわね、みなとよく食べてたのを思い出すわ……」
[メイン]
神志名 さくま :
「コロッケ……?」
と首を傾げながらも。
[メイン] 蟇郡苛 : 「…よくわからないが、安全な品だ」
[メイン] 蟇郡苛 : コホン、と咳払いをして
[メイン]
神志名 さくま :
「……蟇郡くんには、色んな友達がいるのね」
荷物をぎゅっと握りながらも、咳払いした彼に目を向ける。
[メイン] 蟇郡苛 : 「……まあな」
[メイン] 蟇郡苛 : 「誰も彼も、いい奴らだが……なんと言えばいいか悩ましいが、奔放と呼ぼうか」
[メイン]
蟇郡苛 :
友人の見舞いに行く
と伝えただけでこの有様だ、とはいえ。見舞いの品を選ぶのに付き合ってももらったわけだが…
[メイン] 蟇郡苛 : 「……一気に押しかけぬ様には伝えてあるが。その内お前の妹や、お前にも会いに来る事もあるだろう」
[メイン]
蟇郡苛 :
覚悟はしておいてくれ
などと言って、今度は資料を取り出し始める
[メイン]
神志名 さくま :
蟇郡のそんな様子に、ふふっ、と手を抑えて笑う。
接してきた態度とはまるで違う、彼の雰囲気がいいように崩れたような姿だったからだ。
[メイン]
神志名 さくま :
ええ、これでもお姉さんですから。なんて返しながらも、資料に目が行き。
[メイン] 神志名 さくま : 「……それは、今回の任務の……かしら?」
[メイン] 蟇郡苛 : 「ん…? いや、俺が以前入学した学園で作成した、勉学の為の物だ」
[メイン]
蟇郡苛 :
蟇郡は以前、学校への潜入を命じられ
結果だけいえば、多くの者に学ぶ機会を設ける必要が出た
[メイン] 蟇郡苛 : その際、何人かのノイマンの協力を経て作成されたのがこの資料である
[メイン] 神志名 さくま : あらっ……!と、声を出しつつも、それに驚いて。
[メイン] 蟇郡苛 : 「お前と、妹の復学にはどうしても必要だからな。気が早いかもしれんが、預かっておいてくれ」
[メイン]
神志名 さくま :
「UGNっていうのは、学校調査もあるのね……
…………ありがとう、妹は勉強が好きじゃないから、きっとよく覚えるわ」
[メイン] 神志名 さくま : 悪戯っぽく、くすりと笑いつつも。
[メイン] 神志名 さくま : 受け取った資料をぱらぱら、とめくりながら。
[メイン]
神志名 さくま :
「私たち以外にも、いっぱい頑張ってくれてるのね
……蟇郡くんは偉いわ、でも……辛くないのかしら?」
[メイン] 神志名 さくま : ちらりと、資料から目を外して。
[メイン] 蟇郡苛 : 「辛い、か。何故そう思うんだ?」
[メイン]
神志名 さくま :
「……頑張るって大変なことだもの
私も、ここに入るまで……どれだけ、疲労がたまってたかわからないわ」
[メイン]
神志名 さくま :
神志名さくまはジャームとしてホワイトハンドに迎えられたが、当初は無気力な状態であった。
一人で妹のために身を費やし、その疲労がどっと溜まっていた影響だろう。
[メイン] 神志名 さくま : 自分一人がその程度であれば、それ以上、沢山を抱えている彼は。
[メイン]
神志名 さくま :
「今回の事件もそう……
蟇郡くんは色々奔走してくれたけど、それ自体が負担になってたら……なんて、思っちゃったのよ」
[メイン] 蟇郡苛 : 「負担か、確かに俺も人だ疲労はするし眠くもなる……だが、動かざるを得ない意地もある」
[メイン] 蟇郡苛 : 「”何もしない“……それが、耐えられぬから動いているのだろうな」
[メイン] 蟇郡苛 : 故に、さくまを説得する為に放った一言は、蟇郡にとっては鬼門の一つに当たる
[メイン] 蟇郡苛 : 「…それに」
[メイン] 蟇郡苛 : 「俺は、一人で多くの事を成せる男ではない」
[メイン]
神志名 さくま :
蟇郡の言葉に、耳を傾けて。
両手を膝の上に乗せながら、こく、こく、と。
[メイン] 蟇郡苛 : 「周りの友人や、或いは同士。または先達。多くの者と共に進んだからこそ。今回の様に、結果を掴めた」
[メイン] 蟇郡苛 : 矢澤とガユスがいなければ、俺は妹の方にまで手を伸ばせなかっただろう
[メイン] 蟇郡苛 : VTRやクローディアがいなければ残党の始末は愚か返り討ちの危険もあった
[メイン] 蟇郡苛 : 「この資料とて、俺の友人の尽力あってこその物だ。俺は殆ど何もできていない」
[メイン]
蟇郡苛 :
協力こそ申し出たが
所詮はウロボロスが真似ただけ、一割に届くか否か程度の成果だ
[メイン] 蟇郡苛 : 「……まだまだ未熟だな、せめてもう少し力になってやりたいんだが」
[メイン] 神志名 さくま : その話に、耳を傾けたまま。
[メイン]
神志名 さくま :
巨体な蟇郡の頭に手を伸ばし────。
……なでなで。まるで、弟のように。
[メイン] 神志名 さくま : 「……あなたは……私を助けてくれた」
[メイン]
神志名 さくま :
「あなたは未熟だって言うかもしれないけど……
……私にとっては、ヒーローみたいに見えたの」
[メイン]
神志名 さくま :
微笑んだまま、頭を撫でる。
…………途中、ハッと我に返ったかのように、ばっと手を離すが。
[メイン] 蟇郡苛 : 驚いた様に、瞼を幾度か動かした後
[メイン] 神志名 さくま : はっ、ごめんなさい!と、小さく呟いて。
[メイン] 蟇郡苛 : 「いや、これがお前なりの助力か。些か驚いたが……そうだな」
[メイン] 蟇郡苛 : 「人に手を伸ばす者が、不出来だなんだと言っていては不安がらせる。 もう少し自信を確かとしておこう」
[メイン]
神志名 さくま :
「……ううん、私こそ……
それを言ってくれてもらえて、嬉しかったもの」
[メイン]
神志名 さくま :
少し、先程手を伸ばしたことに、顔を赤くしつつも。
こほん、と、咳払い。
[メイン]
神志名 さくま :
「蟇郡くんは、みんなを助けて、しっかりと頼る子。
そんな人だから、私も頼って貰えた感じがして、ね」
[メイン]
神志名 さくま :
白い髪を、くるくる、と。
今度は焦りや不安などではなく、安心を表すように。
[メイン]
蟇郡苛 :
太い指で頬を掻き、照れがあるのか
また咳払いをして
[メイン] 蟇郡苛 : 「…さて、俺はそろそろ行くが。何か必要な物があれば言ってくれ」
[メイン] 神志名 さくま : その言葉に、少し考えたように、顎に細い指を当てながらも。
[メイン] 神志名 さくま : 「……今度は、二人分お饅頭が欲しいわね」
[メイン] 神志名 さくま : にこっ、と笑って、そう返した。
[メイン] 蟇郡苛 : 「……そうだな、茶も備えておく」
[メイン] 蟇郡苛 : 頬を吊り上げると、扉へと向かい……
[メイン] 蟇郡苛 : 「神志名、また逢おう。いつか…にせよ……」
[メイン] 蟇郡苛 : 「ここ以外の場所でもな」
[メイン] 蟇郡苛 : そう言い残して、部屋を立った
[メイン] 神志名 さくま : 扉を開く、その巨体の背中が呟いたその言葉に。
[メイン]
神志名 さくま :
その"いつか"は、遠い遠い道のりになるだろう。
さくまが病人でなくなり、克服できたいつかを迎えられたその時まで。
[メイン] 神志名 さくま : でも────彼は、"忘れない"でいてくれる。
[メイン] 神志名 さくま : だから、諦めない。
[メイン] 神志名 さくま : 彼が守ってくれた"風紀"を、無駄にしないためにも。
[メイン] 神志名 さくま : 「また、逢う日まで」
[メイン] 神志名 さくま : 閉まった扉に、そう声を掛けた。
[メイン] 神志名 さくま :
[メイン] 神志名 さくま :
[メイン] 神志名 さくま :
[メイン] 矢澤 にこ : ending『ススメ→トゥモロー』 登場:矢澤 にこ
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ : ─────件のレネゲイド事件から、数週間後。
[メイン]
矢澤 にこ :
UGN支部チルドレン訓練施設所に、黒髪ツインテールの
背の小さな少女が訪れる。
[メイン]
矢澤 にこ :
表社会から切り離された場所、レネゲイドが決して外に漏れないように
幾重もの防壁が張られた、厳重な施設に、関係者の証である
IDカードを職員に見せ、奥へと進んでいく。
[メイン]
矢澤 にこ :
途中途中には、ここで訓練をするチルドレン達の姿が見える。
知る人ぞ知るスーパースクールアイドル、矢澤 にこの姿を見ても
特に意に介さず、訓練を続ける子ども達の姿を見て、眉をほんの少し顰める。
[メイン]
矢澤 にこ :
それは、アイドルたる自分を知らない者達がいる怒りを表してる
……というものではなく
"日常"を知らないんだということを示す証でもあるため
[メイン] 矢澤 にこ : そしてそれは─────自分が向かう先にも、通ずるものでもあり。
[メイン] 矢澤 にこ :
[メイン] 矢澤 にこ : 「にっこにっこに~♪」
[メイン] 矢澤 にこ : 少女は、あざとい声調で、思いっきりぶりっ子ポーズを決める。
[メイン]
矢澤 にこ :
「初めまして!私の名前は、矢澤 にこ!にこにーって呼んでね~!
今日から、あなたの教官になりました~!よろしくね!」
[メイン]
矢澤 にこ :
精一杯の笑顔を、目の前の少女に、全力で注ぐ。
決して不安にさせないように、少女にも、笑顔を届けたいから。
[メイン] 神志名 みな : 「……へっ!?」
[メイン] 神志名 みな : びくり、と体を震わせて、ぶりっ子ポーズを決める少女へと向ける。
[メイン]
神志名 みな :
レネゲイドの訓練の一環だろうか。
ノートと電卓を前に、うんうんと唸っていた少女は。
[メイン] 神志名 みな : ────まるで”初対面”のような仕草を見せながらも。
[メイン] 矢澤 にこ : ……この瞬間は、いつもいつも、正直言えば、堪える。
[メイン]
矢澤 にこ :
私は、毎日会っているのに
目の前のみなは、私のことを忘れてしまう。
[メイン] 矢澤 にこ : この隔意が、"日常"の欠乏が、レネゲイドとは何たるものかを示している。
[メイン]
矢澤 にこ :
………こらっ!スーパースクールアイドル矢澤にこ!
何しょげてんのよ!
[メイン] 矢澤 にこ : 約束、したでしょう?
[メイン] 矢澤 にこ : ─────みなを、笑顔にするって!
[メイン] 矢澤 にこ : そしてみなの手を取り。
[メイン]
矢澤 にこ :
「安心して!別に取って食べるわけじゃないから!
今日も……あ、違う違う、今日は!ビシバシと行くから!
覚悟することよ~?」
[メイン] 矢澤 にこ : 震える声を誤魔化すように、大きな張り上げるような声で。
[メイン] 矢澤 にこ : 冗談を入れることで、なんとか自分を保とうともする。
[メイン] 神志名 みな : その手に引っ張られるように、あわあわと立ち上がりながら。
[メイン]
神志名 みな :
「……あ、はい、わかりました!
初めましてですけど、今日はよろしくおねがいしま────」
[メイン]
神志名 みな :
ふと、思いつく。
手を、引っ張られるような感覚。
……記憶にあったのは、これよりも強いもの。
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────? みな、大丈夫?もしかして、体調不良、かしら……?」
[メイン] 矢澤 にこ : 心配するように、青の瞳を覗き込む。
[メイン]
神志名 みな :
顔は────思い出せない。
声も────思い出せない。
[メイン] 神志名 みな : ただ、私に怒った人が、今みたいに────。
[メイン] 神志名 みな : 「……あの、へんな事なんですけど……」
[メイン] 神志名 みな : 「……もしかして、どこかで会った事って、ありますか?」
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────っ!!!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 口をぎゅっと結ぶ。
[メイン] 矢澤 にこ : 胸の奥から込み上げる、感極まった感情が、止まらず。
[メイン] 矢澤 にこ : つい、涙腺が潤みそうになるも─────。
[メイン]
神志名 みな :
心配そうに見つめる瞳に、青色の目で見返す。
────おぼろげな”メモリー”を、頼りにして。
[メイン] 矢澤 にこ : 「…………さっ!!訓練訓練!!」
[メイン] 矢澤 にこ : ……だめよっ、矢澤にこっ!
[メイン] 矢澤 にこ : 泣いたら、駄目じゃないっ………!!
[メイン] 矢澤 にこ : ……この子を……みなを不安にさせないためにもっ……!!!
[メイン] 矢澤 にこ : アイドルなんだから!!精一杯の、笑顔を見せなくちゃ!!
[メイン]
矢澤 にこ :
みなの腕を引っ張り、立たせ
そして訓練所のRC室へと向かう。
……顔は、みなに見せず。
[メイン] 矢澤 にこ : 潤む瞳、というかもう既に、涙が流れていた。
[メイン] 矢澤 にこ : ………無駄じゃ、なかったんだっ………!!!
[メイン]
神志名 みな :
にこに、なすがままに連れて行かれる。
彼女の感情も、何もかもわからない。
記憶にも、想いも何もないのだから。
[メイン] 矢澤 にこ : 難しいことだって、ガユスからも、言われた………!!
[メイン]
矢澤 にこ :
……分かってる、EEとは言えど、エフェクトを訓練だけで手に入れるなんて
そんなことは……長い長い期間が必要で……!!
もしかしたら、徒労に終わるかもしれないけど……!!
[メイン] 矢澤 にこ : それでも私は、可能性を、信じたくて………!!!
[メイン]
矢澤 にこ :
それに─────この訓練所を紹介してくれたVTRや
みなの姉を保護してくれた蟇郡に……セル襲撃という功績を持ち帰ってくれたクローディアに……!
……みんなが、やってくれたことを、無駄にしたくなかったから………!!!
[メイン] 矢澤 にこ : 「こ゛こ゛よ゛っ!」
[メイン]
矢澤 にこ :
鼻声で、みなの方を見ずに、声を掛け
そして訓練施設室の扉を開ける、そこから漏れだす光は─────。
[メイン] 矢澤 にこ : ─────まるで、みなが車内で見た、あの光景のようで。
[メイン] 神志名 みな : 「………………あ…………」
[メイン]
神志名 みな :
みなに、ポジティブな想いなどない。
記憶もなく、想いすらも砂上楼閣のように、一日経てば消えてしまう。
[メイン]
神志名 みな :
全ては、悪い事を覚えるため。
それに特化したみなに、絆などあるはずがなく────。
[メイン] 神志名 みな : 「…………にこ……ちゃん……」
[メイン] 神志名 みな : ぼそりと、呟く。
[メイン] 矢澤 にこ : 「─────え?」
[メイン]
神志名 みな :
何故か、みなの瞳には熱い物がこみあげて────。
ぽろぽろ、と涙をこぼす。みな自身もわかっていないのに。
[メイン] 矢澤 にこ : 思わず、振り向く。
[メイン] 矢澤 にこ : 「………………!!!」
[メイン] 神志名 みな : 「え……あれ、なんでだろ……ごめんなさいっ、なんでか、わからないのに……」
[メイン] 神志名 みな : 零れる涙を、裾で拭っても拭っても、止まらない。
[メイン] 矢澤 にこ : 「…………み゛な゛………!」
[メイン]
矢澤 にこ :
思わずにこは、その小さな体で
みなの体を、優しく包み込むように、抱き締める。
[メイン]
矢澤 にこ :
「…………いいのっ、謝らなくて………!!
……大丈夫……ゆっくりで、いいのっ………!!」
[メイン] 矢澤 にこ : 優しく、優しく背中を撫でながら。
[メイン]
神志名 みな :
「あ……ぅ、ぅうう゛~~……
……わからない、のにっ…………ありがどう、ございまっ、ずっ……」
[メイン]
神志名 みな :
その、とめどない感情は、にこに抱き締められても、また。
溢れんばかりに、吐き出してしまう。
[メイン] 矢澤 にこ : 「私こそっ………あ゛りがとう……!!!」
[メイン] 神志名 みな : ひっく、ひっく……!と、にこの体に抱き着いて、涙とともにしゃっくりを返す。
[メイン]
矢澤 にこ :
きっと、今のみなには、分からないかもしれない。
それでも私は、精一杯のありがとうを、届けるの。
[メイン] 矢澤 にこ : ……それと、忘れちゃいけないっ!!
[メイン] 矢澤 にこ : 「……ほらっ、笑顔!」
[メイン] 矢澤 にこ : ぽろぽろと流れる涙と共に、にかっと満面の笑みをみなに向ける。
[メイン] 神志名 みな : 「ぅ、ぁ…………」
[メイン]
神志名 みな :
そう、わからない。でも、ありがとうと、伝えたい。
理由さえもわからない感謝を、いっぱい伝えたくて。
[メイン] 神志名 みな : だから、こそ。
[メイン]
神志名 みな :
口をまげて、いっぱいの顔で泣きながら。
涙をこぼしても、その笑顔に返すように────。
[メイン] 神志名 みな : にこっ、と。
[メイン] 神志名 みな :
[メイン] 神志名 みな :
[メイン] 神志名 みな :